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日本初! 動物のためのオンライン寄付サイトを設立した愛犬家のお話

時間や労力を惜しみなく注いで、一頭でも多くの保護犬を〝笑顔〞にするために邁進する愛犬家にクローズアップ。今回は、日本で初めて動物のためのオンライン寄付サイト「公益社団法人 アニマル・ドネーション」を設立した西平衣里さんのお話です。

日本初! 動物のためのオンライン寄付サイトで寄付を届ける

撮影/ムロヒロミ
撮影/ムロヒロミ
西平衣里さん
短期大学卒業後、リクルートに入社。雑誌『ゼクシィ』の立ち上げ・運営に携わる。2005年、トイ・プードルのトゥルーを家族に迎え、犬のとりこに。14年の勤務を経て〝人生の後半を社会貢献に捧げる〞ことを決意し、2010年、中間支援組織として動物関連団体に寄付を送る「公益社団法人 アニマル・ドネーション」を設立。日本の動物福祉を世界トップレベルにすること目指し日々奔走する。

日本の動物福祉を世界トップレベルに

「2005年に迎えた愛犬トゥルーは、子犬のころはおなかが弱く食事に気をつかうことが多かった。フードなど食べ物についていろいろと調べていくうちに、日本のペット産業が抱える問題を知るようになりました」
 
そう話すのは、「公益社団法人 アニマル・ドネーション」代表理事の西平衣里さん。2010年に犬猫のためのオンライン寄付サイトを立ち上げ、以来寄付をしたい人と寄付を必要とする団体とをつないでいます。
 
西平さんは当初、ペット業界の問題や動物福祉に関する情報を集めたウェブメディアをつくろうと考えていました。寄付へと舵を切ったのは、準備期間の1年間に約70名の保護団体や啓発団体の人に話を聞いて回るなかで、どこも資金繰りに困っているという問題が浮かび上がってきたためでした。

「当時、『もう少し資金があればあと2頭救えた』というような話が本当にたくさんあって。それで、とにもかくにもまずは自分が寄付をしたんです。でも実際にしてみると、振込用紙をそれぞれに準備したり郵便局に直接出向く必要があったりして、手間がかかった。寄付が必要であること、その上でより多くの寄付が届くようにするためにも、その手間の部分を解消していきたいと考え始めたのです」
スイスで保護シェルターを見学。何よりも動物のメンタルを大切にした保護活動に感銘を受けたそう
スイスで保護シェルターを見学。何よりも動物のメンタルを大切にした保護活動に感銘を受けたそう

ともに成長しながら日本の動物福祉を向上させていく

大切にしているのは、ただお金を届けるのではなく、保護団体といっしょになって成長するということ。思いは確かなものであっても、領収書の発行まで手が届いていないなど、実働が追いついてない保護団体を西平さんはいくつも見てきました。

「業界全体としてはやっぱりよくないと思ったんです。ずさんだととられ、寄付をしたくとも離れていってしまう人たちがいると考えました。でも、がんばりは確かなもので、応援したい。だからこそ、足りない部分があれば私たちが補っていくという姿勢で、後方支援にも力を入れていくことにしたのです」

愛犬トゥルーの存在があったから――日本が抱える問題を知り課題解決の支援をしたいと思った

アニマル・ドネーションの目標は「日本の動物福祉を世界トップレベルにする」こと。そこに向けて、保護団体との密なコミュニケーションや情報収集を兼ねた勉強会、ときには海外の動物保護施設の訪問まで、10年以上駆け続けてきました。その原動力は、トゥルーと、支え合う同志たちの存在だといいます。

「トゥルーとその仲間たちに、日本に生まれてきてよかったなって思ってほしい。そして本当に、たくさんの同志に助けられてここまで来ました。動物たちを幸せにしていきたいと皆で思い進む生き方は、健康的で有意義だと、日々感謝しています」
西平さんの愛犬トゥルーくん、18才! 「年を重ねるごとに頑固になっていますが、そこもまたいとおしい存在です」
西平さんの愛犬トゥルーくん、18才! 「年を重ねるごとに頑固になっていますが、そこもまたいとおしい存在です」

西平さんからのメッセージ

「犬って本当に素晴らしい。言葉はなくとも気持ちが通じて、いつも私のほうが犬たちに支えられていると感じます」
出典/「いぬのきもち」2023年12月号『保護犬の幸せを届けるサンタクロース』
写真提供/西平衣里さん
文/川本央子
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