人に惜しみないやさしさを与えてくれる犬ですが、ほかの動物を手助けする犬の話が世界各地で見られるように、人以外の動物に対してもやさしいといわれています。
そこで今回は、犬が動物みんなにやさしい理由について、獣医師の増田宏司先生に伺いました。
(1)“みんなの平和”を愛するから
犬はかつて野生の群れで生活し、協力して狩りを行っていました。それゆえ、チームワークを大切にし、互いの関係を損なわないように空気を読みつつ、群れの平和を維持してきました。その歴史から、犬はケンカを仲裁する本能があるともいわれるほど、平和主義の傾向があるようです。
(2)柔軟で開放的な仲間意識があるから
犬はさまざまな生き物と仲よくできる動物です。2020年にイタリアで発表された研究によると、犬と馬をふれあわせたとき、体格の差に配慮しつつ、互いに表情をマネしながら遊んでいるということがわかりました。このことから、犬はほかの生き物相手でも仲間意識を柔軟にもつことがわかります。
(3)助けてもらわなくては生きていけない動物だから
動物の生まれ方には、ある程度成熟した状態で生まれる「早成性」と、無力な状態で生まれる「晩成性」があります。犬は晩成性で、親や仲間に助けてもらわなければ生きられません。そのため、互いを助け合う性質があり、愛情深い気質が育まれていったとも考えられます。
犬がほかの動物に対してやさしいのは、仲間意識が高く、愛情深い性質をもっているからのようです。自分とは異なる動物にやさしく接し、仲よくもできる犬のコミュニケーション能力の高さには驚いてしまいます。
お話を伺った先生:増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2025年11月号『11月1日は犬の日!特別企画 人だけじゃなく、すべての存在を愛してくれる――犬ってやさしい!』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
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