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【獣医師監修】トイ・プードルは肥満や痩せすぎに注意!適正体重は?

トイ・プードルの適正体重とはどのくらいなのでしょうか。肥満にも痩せすぎにも注意が必要なので、その体型チェック法や遊びながら運動する方法をご紹介します。適切な運動量とフード量を守り、トイ・プードルの健康な体を維持しましょう。

トイ・プードルの適正体重

トイ・プードル
100g前後の体重で生まれてくるトイ・プードルは、生後10日でその体重は約2倍になり、生後2~3ヶ月の頃には生まれたときの10倍以上の体重になります。そのまま成長は続き、約6ヶ月を過ぎた頃から成長は穏やかになってきます。
生後10カ月ほどで成犬とほぼ同じ体格になり、その体重は約3.5~6kgほどでしょう。ちなみに、ジャパンケネルクラブ(JKC)では、トイ・プードルの体高は24~28cmと規定されており、体重の規定はありません。

サイズによって体重も変わる

プードルはサイズがいろいろある犬種です。おもに、スタンダード・ミディアム・ミニチュア・トイとよばれていますが、最近では、タイニーやティーカップがトイ・プードルの種類と考えられている傾向もあります。しかし、タイニーやティーカップは正式犬種ではありません。
体高が24~28cm以下のトイ・プードルは、平均体重も約3.5~6kgより少なくなるしょう。

もこもこトイ・プードルは触って肥満チェック

女の子とトイ・プードル

あばら骨を触って肥満チェック

もこもこした被毛を持つトイ・プードルは、見た目で肥満を判断することが難しいでしょう。その場合は、直接触って肥満度を確認します。指先でなく、手と指の腹全体を使い、トイ・プードルの脇腹をなでるようにして確認してください。

・まったくあばら骨を感じない…太目・やや太め
・あばら骨をかすかに感じる…適正
・あばら骨をしっかりと感じる…痩せぎみ・痩せ

体重計に乗せてみよう

トイ・プードルを体重計に乗せ、「マテ」のコマンドを出します。これができれば体重を手軽に量れますが、難しい場合は飼い主さんが抱っこして一緒に体重計に乗りましょう。その場合は、飼い主さんの体重を引いた数値がトイ・プードルの体重になります。

重すぎる体は弱い関節の負担に

トイ・プードルが生まれつきかかりやすい疾患に「膝蓋骨(しがいこつ)脱臼」があります。これは、「膝蓋骨」とよばれる後ろ足にあるひざの皿部分が、本来の位置からはずれてしまう疾患です。内側にはずれる「内方脱臼」と外側にはずれる「外方脱臼」があり、トイ・プードルの場合は内方脱臼が多いようです。
ひざにゆるみがあっても適正体重を保っていれば、軽度ですむケースもあるので、日頃から体重管理をしっかりとしておくことが大切です。

肥満が気になるトイ・プードルは遊びながらダイエット

散歩トイ・プードル
運動不足で体力や筋力が低下してしまったり、肥満が気になったりするトイ・プードルには、遊びながら体を動かすことがおすすめです。食事をきちんと調整しながら、健康な体を目指しましょう。

アジリティを使ったトレーニング

・ハードル
掃除機の柄やほうきの持ち手など、長い棒を使ってハードルをつくります。そのハードルを飛び越えさせるのではなくまたがせることで、関節の可動域を広げながら自分の体をどう動かすかを考えさせることができます。
また、ハードルの下にペットボトルなどを置き、くぐらせる運動もしてみましょう。くぐる動作は人がほふく前進をするのと同じように、肩甲骨まわりと背筋を使う全身運動です。運動効率が良いアジリティなので、おやつを見せながら誘導して行ってみましょう。

・スラローム
ペットボトルをランダムに置き、スラロームをつくります。その間を避けて歩かせることで、体をひねらせる運動ができます。狭い間隔を曲がることで、右足と左足を意識することになり、体の受容感覚を強化させることにつながります。

・バランスボール
足元が不安定な状態で、バランスをとることが要求されるバランスボールは、インナーマッスルを鍛えバランス感覚を養うのに効果的です。根本的な筋肉を鍛え、免疫力を上げ、体の代謝を促す効果も期待できるでしょう。さらに、恐怖心をコントロールすることを覚えるので、新たな運動にチャレンジできるようにもなるかも。関節が心配なトイ・プードルは、プロに相談してから行ったほうが安心です。

運動時の注意ポイント!

運動をするときは、必ず休憩時間を設けましょう。飼い主さんが時間を決めるのではなく、犬が自由に休憩を取れるようにしておくことが大切です。無理強いをせずに、犬が拒否感を持たないように行いましょう。
運動後には、ストレッチやマッサージをしてあげるといいでしょう。フードは3時間くらい経ってから与えるようにし、排せつも忘れずにさせてください。

トイ・プードルは痩せすぎにも気を付けて!

海とトイ・プードル
トイ・プードルの“痩せ”は、肥満より危険な場合があります。トイ・プードルの飼い主さんの中には「肥満は大敵!」とばかりに過剰な食事制限をしている方がいて“痩せ”になってしまうことがあるようです。
肥満をおそれるあまりに過剰な食事制限をすると栄養不足を招きます。フードのパッケージに表示された適正量を与え、適度な運動をして肥満を防ぐようにしましょう。
トイ・プードルの健康を維持するために、指標となるのが体重です。個体差があるので、「〇kgが適正体重」とはいいきれませんが、普段の様子を良く観察し、太り過ぎもしくは痩せ過ぎと感じたら獣医師に相談しましょう。運動量やフードの量をしっかりと守ることが健康維持につながりますよ。
参考/「いぬのきもち」ムック『プードルの飼い主さん8万人の体験から作った!プードルとの暮らしがもっと楽しくなる本』(監修:フジタ動物病院院長 獣医学博士 藤田桂一先生)
   「いぬのきもち」2016年8月号別冊『愛犬肥満解消プロジェクト!』(監修:日本獣医生命科学大学 大学院獣医応用生命科学研究科 獣医生化学研究室 教授 新井敏郎先生、日本獣医生命科学大学 獣医学部 獣医学教育推進室助教 岡田ゆう紀先生)
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/HONTAKA
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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