いっしょに遊んでいるときや、おもちゃを渡したときなど、犬は気分が上がるとさまざまなしぐさを見せてくれますよね。今回は、犬の気分が高まっているときに見せるしぐさとその理由について解説します。ぜひ、愛犬とのコミュニケーションに役立ててみてくださいね!
①「ガウガウ」という声が出る
このしぐさの理由は?
引っ張りっこ遊びや、犬同士でじゃれ合っているときなどに「ガウガウ」と声が出るのは、興奮している証拠。夢中になればなるほど「ガウガウ」と声が出たり、唸ったりします。このとき、遊んでいる様子をしっかりと観察することも大切です。あまりにヒートアップしたり、噛んだりしてしまう場合は、遊びを一度中断し、愛犬の興奮がおさまったらまた遊ぶなどうまくコントロールしてあげましょう。
②お尻を高く突き上げて「フリフリ」する
このしぐさの理由は?
前足を伸ばしてお尻を高くつき出し、体を低くして軽く吠えるなどしながら、腰やしっぽを「フリフリ」するしぐさ。さらに勢いよく回って見せるなど、テンションが高いことも多いでしょう。この姿勢は通称「プレイバウ」といい、飼い主さんや他の犬を遊びに誘うときに見せる姿勢です。犬が遊びたい気分のときに見せるしぐさの一つといえます。
③その場で「クルクル」する
このしぐさの理由は?
ゴハンや散歩など、大好きなことの前に愛犬が「クルクル」と回ることはありませんか?これは、うれしさや喜びで興奮が隠しきれず、いても立ってもいられないときに見せるしぐさです。このどうしようもない気持ちを「クルクル」と回ることで、発散させているのです。
一方、つまらないときの暇つぶしや、飼い主さんにかまってほしいときにも、「クルクル」と回ることがあります。この場合は、おもちゃを与えたり、いっしょに遊んであげたりすると喜んでくれますよ。
④頭を「ブンブン」する
このしぐさの理由は?
このしぐさは野生時代の名残といわれ、くわえたおもちゃを振り回すことで、獲物をしとめたり、食いちぎったりする疑似体験をしていると考えられています。犬が夢中になっておもちゃを振り回しながら床にたたきつけたり、引き裂いたりしようとするのは、攻撃的になっているのではなく狩猟本能が満たされて満足している状態なのです。
また、「ブンブン」と散々振り回した後に、いきなり落ち着いて「カミカミ」と噛みはじめる犬もいます。これも同じように野生時代の名残で、しとめた獲物を噛みちぎって食べていた行為を疑似体験しているのでしょう。
今回は、犬の気分が高まっているときに見せる4つのしぐさをご紹介しました。このように、犬は全身を使って自分の気持ちを伝える動物なので、しっかり動きを観察してあげることが大切です。ただし、「このしぐさをするときは〇〇な気持ち」と短絡的に考えるのはやめましょう。
ひとつの行動やしぐさには、状況はもちろん、動かし方の微妙な違いによっても、込められている理由がまったく異なることも。愛犬の様子をしっかりと観察して、総合的に判断するのがポイントです。ぜひ参考にしてみてくださいね!
参考/「いぬのきもち」2016年5月号『ブンブン、ホリホリ、ブルブル……よく見るしぐさの意味って?“動き”でわかる犬の気持ち』(監修:DOGLY代表 日本動物病院協会認定家庭犬インストラクター 荒井隆嘉先生)
文/hasebe
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。