愛犬には元気で長生きしてほしい――。飼い主さんなら、誰しもそう願うでしょう。今回は、15才以上の長寿犬の飼い主さん2名に聞いた、長寿につながるお世話の工夫を、獣医師による専門家ならではの解説とともにご紹介します。
1対1の時間を作り、積極的にコミュニケーションをとる
16才のポポタンちゃん(ミニチュア・ダックスフンド)の飼い主Kさん。Kさんは、ご自身がテレビを見てくつろぐ時間をポポタンちゃんの抱っこタイムにしたり、トイレが上手にできたなどの些細なこともほめたりして、積極的にコミュニケーションをとっているそうです。
また、Kさんの退職やポポタンちゃんの老化などによって、出かける機会が減ってしまったため、お庭を自由に散策させる時間を作って、運動量を確保しているといいます。晴れた日はお庭で日光浴やニオイかぎなどをしているそうですよ。
シニア犬特有の“不安”が解消されて◎(獣医師より)
シニア犬になると、五感の衰えから不安を感じやすくなります。しかし、Kさんのように積極的にコミュニケーションをとることは、不安が解消されて、ストレスもたまりにくくなるでしょう。また、日光浴は体内時計のズレを直し、生活リズムが整うのでよい習慣ですね。
老化による散歩不足を室内運動でカバー
17才の珊瑚ちゃん(フレンチ・ブルドッグ)の飼い主Fさんは、室内でできる簡単トレーニングを取り入れているようです。その簡単トレーニングとは、バスタオルを筒状に丸めてバーのようなものをいくつか作り、並べてまたがせるというもの。筋力アップトレーニングになるので、ふだんの散歩不足をフォローしているそうですよ。
ほかにも、飲み水を東洋医学で犬によいとされる、とうもろこしのひげ茶と黒豆茶のブレンドティーに替えて、水分不足をカバーしているといいます。食事には、ドライ納豆やヤギミルク、ヨーグルト、馬プラセンタなどの免疫力アップの食材や、甲状腺機能を助けるといわれるとろろ昆布をトッピングして工夫しているそうです。
飲水量が減るシニア犬にはよいアイディア(獣医師より)
17才という高齢でも、無理なく楽しく運動させているのが◎バーのトレーニングはおやつで誘導しながらゆっくりまたがせると、より効果的ですよ。2種類のブレンドティーは風味が増すので、飲水量が減るシニア犬にはよいアイディアですね!
愛犬との幸せな生活を少しでも長く送るために
ここでは、2名の長寿犬飼い主さんのお世話の工夫をご紹介しました。愛犬の体質や健康状態によっては、取り入れることが難しいものもありますが、もしも取り入れられそうなアイディアがあれば、ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。
みなさんと愛犬の幸せな生活が1日でも長く続きますように。
参考/「いぬのきもち」2019年1月号『愛犬となが~く楽しく暮らしたいから。飼い主さんが実践している長寿犬のヒケツをのぞいてみよう!』(監修:キュティア老犬クリニック獣医師 佐々木彩子先生)
文/ハセベサチコ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。