ヨーグルトは人にとってなじみのある食材なので、「犬にヨーグルトを与えてもいいの?」と思ったことのある飼い主さんも多いでしょう。結論からいうと、ヨーグルトは犬に与えても大丈夫な食材のひとつです。今回は、犬にヨーグルトを与えるメリットについてご紹介します。
牛乳はNGなのに、どうしてヨーグルトはOKなの?
犬に与えてはいけない食べ物の中に「人用の牛乳」があります。「牛乳がダメならヨーグルトもダメなのでは?」と思われるかもしれませんが、牛乳とヨーグルトでは成分が異なるのです。
牛乳の中に「乳糖」という成分が含まれているのですが、犬は乳糖を分解する能力が少なく、下痢などの症状を引き起こすことがあるため、基本的に犬にはNGとされています。
一方、ヨーグルトは発酵の過程で乳糖が分解されるので、犬に与えてもOKの食材とされているのです。
では、犬にヨーグルトを与えるメリットについて見てみましょう。
犬にヨーグルトを与えるメリット
メリット1 腸内環境が整う
ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌、ガセリ菌などの善玉菌は、腸内フローラに作用し、腸内環境を整える効果が期待できます。
メリット2 消化を助ける
ヨーグルトは発酵食品ですので、さまざまな酵素が含まれており、消化を助ける効果があるといわれています。
メリット3 口臭対策や予防にも
犬の口臭の原因はさまざまですが、そのひとつに「歯周病」があります。ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、歯周病の原因となる細菌の働きを抑え、口臭を抑制・予防する効果が期待できるでしょう。
ヨーグルトを与える際の注意点
注意1 与え過ぎに気をつけよう
メリットがある食材といっても、与え過ぎはNG。体重5kgの健康な犬の場合、小さじ2杯までが1日の上限です。
少なく感じるかもしれませんが、ヨーグルトに含まれるカルシウムは、摂り過ぎると「尿結石」になるおそれもあるので注意しましょう。
注意2 アレルギーに気をつけよう
犬にもアレルギーはあるため、初めて与えるときはごくごく少量から始めましょう。何も問題なければ翌日は少し増やすといった形で、アレルギー反応が出ないか確認しながら与えてください。
注意3 冷やしすぎに気をつけよう
基本的にヨーグルトは冷蔵庫保存ですが、冷蔵庫から出してすぐに与えると、体が冷えて体調を崩すおそれがあります。
犬に与えるときは冷蔵庫から出して少し置き、常温に近い温度になってから与えましょう。
注意4 ヨーグルトの種類に気をつけよう
ヨーグルトは無糖のプレーンタイプを選びましょう。可能ならば、低脂肪や無脂肪のものが◎ 甘いタイプのものには砂糖が多く含まれ、犬の体によくありません。
また、フルーツが入ったタイプもNG。フルーツの中には、犬が中毒を起こすものが含まれています。ぶどう類やイチジクなどは、絶対に犬に与えてはいけない食べ物の一例です。
このようにヨーグルトは、人だけではなく犬にとっても健康効果が期待できる食材です。与える量の上限と注意点をきちんと守り、犬の健康促進につなげていきましょう。
※犬の体質によっては、ヨーグルトが合わない場合もありますのでご注意ください。
参考/「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『【獣医が解説】犬にヨーグルトを与えるのはアリ?量や効果を解説!』(監修:いぬのきもち相談室獣医師)
文/gyo
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。