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年に一度は受けたい「愛犬の眼科検診」目薬・軟膏などのセルフアイケア方法も紹介
見つめ合ったり目配せしたり、目は愛犬とコミュニケーションを図るうえで大切なパーツ。そんな愛犬の目の健康を守るために、年に一度は目の定期検診を受けましょう。動物の眼科に特化した専門病院院長の小林一郎先生に聞きました。飼い主さんが自宅でできるセルフアイケア術もあわせてご紹介します。
目の病気は気づかぬうちに 進行しがち。だからこそ獣医師のアイチェックも!
目の病気は、飼い主さんが見てわかる症状となった時点でかなり進行している可能性が。そうなる前にセルフチェックとあわせて行ってほしいのが、動物病院での「目」の定期検診。生後半年、1才、2才のタイミングで検査すれば、目の病気の多くは早期に発見できます。それ以降も1年ごとに検診を受けると安心。かかりつけ医での検診が難しければ、眼科専門医を紹介してもらうといいでしょう。
定期検診ではこんな検査をします
●眼底検査
倒像鏡や眼底検査用レンズを使い、目の奥にある網膜や視神経を観察。通常は散瞳剤を使い瞳孔を広げた状態で検査します。網膜剥離や進行性網膜萎縮などを診断できます。
●スリットランプ検査
細隙灯(さいげきとう)と呼ばれる拡大鏡を使い、スリット状の光を目に当てて目全体を観察します。目の表面だけでなく、拡大鏡のピントを合わせながら目の奥のほうも観察できます。
●眼圧検査
人の場合は目の表面に空気を吹きつけて眼球内の圧力(眼圧)を確認しますが、犬の場合はプローブ(検査用の細い器具)を目の表面に軽く当てて検査。緑内障や網膜剥離などの診断に役立ちます。
※ここで紹介しているのは目の検査の一部です。検査の内容や方法は、動物病院や犬の目の状態によって異なります。
倒像鏡や眼底検査用レンズを使い、目の奥にある網膜や視神経を観察。通常は散瞳剤を使い瞳孔を広げた状態で検査します。網膜剥離や進行性網膜萎縮などを診断できます。
●スリットランプ検査
細隙灯(さいげきとう)と呼ばれる拡大鏡を使い、スリット状の光を目に当てて目全体を観察します。目の表面だけでなく、拡大鏡のピントを合わせながら目の奥のほうも観察できます。
●眼圧検査
人の場合は目の表面に空気を吹きつけて眼球内の圧力(眼圧)を確認しますが、犬の場合はプローブ(検査用の細い器具)を目の表面に軽く当てて検査。緑内障や網膜剥離などの診断に役立ちます。
※ここで紹介しているのは目の検査の一部です。検査の内容や方法は、動物病院や犬の目の状態によって異なります。
きれいな目をキープするセルフアイケア
健康的で澄んだ瞳を維持するために、飼い主さんができる目のケア術を解説します。日々のアイチェックとあわせて行うといいでしょう。
目ヤニとあふれた涙のケア
●乾いたコットンやガーゼで、目頭~マズルのつけ根を拭く
健康なら、乾燥して黒くなった目ヤニ、もしくは透明、白、灰色に近い色で粘り気のある目ヤニが目頭側から出ます。これを清潔な乾いたコットン、もしくはガーゼで取ります。涙があふれているのなら、目頭からマズルのつけ根に沿ってコットンを動かして拭いて。こまめに涙を拭けば、涙で毛が変色することを防げます。
健康なら、乾燥して黒くなった目ヤニ、もしくは透明、白、灰色に近い色で粘り気のある目ヤニが目頭側から出ます。これを清潔な乾いたコットン、もしくはガーゼで取ります。涙があふれているのなら、目頭からマズルのつけ根に沿ってコットンを動かして拭いて。こまめに涙を拭けば、涙で毛が変色することを防げます。
目ヤニがこびりついているときは、ぬるま湯で湿らせたコットンを目に当てて、ふやかしてから取ります。コットンもしくはガーゼをぬるま湯に浸したら、しっかり絞ります。それを目ヤニがこびりついている部分に当てて、軽く手で押さえます。目ヤニがふやけたら、そのコットンを使って指でつまむようにして取ります。
目にゴミが入ったときのケア
●犬を背後から抱えて、後頭部側から目薬を差す
目に入ったゴミや毛がなかなか流れ出ない場合は、目薬で洗い流しても。目薬はあらかじめ動物病院でヒアルロン酸入りのものを処方してもらいます。差すときは犬の背後から。目薬を持った手を愛犬の頭上にくっつけ、犬から目薬が見えにくいように、後頭部側から差します。
目に入ったゴミや毛がなかなか流れ出ない場合は、目薬で洗い流しても。目薬はあらかじめ動物病院でヒアルロン酸入りのものを処方してもらいます。差すときは犬の背後から。目薬を持った手を愛犬の頭上にくっつけ、犬から目薬が見えにくいように、後頭部側から差します。
●あふれ出た目薬は乾いたコットンで拭き取る
差した目薬の3/5は流れ出るといわれています。そのままにすると毛と毛の間に薬が残ってかゆみの原因につながるので、しっかり拭き取って。
差した目薬の3/5は流れ出るといわれています。そのままにすると毛と毛の間に薬が残ってかゆみの原因につながるので、しっかり拭き取って。
眼軟膏の塗り方
●ベビー綿棒の先に薬をとり、まぶたの際に置く
目の病気で眼軟膏が処方されることがあります。薬が入ったチューブから直接目に塗るのではなく、ベビー綿棒の先に薬をとり、軽く引いたまぶたの際に置くように塗りましょう。
※犬が嫌がる場合は無理をせず、獣医師に相談しましょう。
目の病気で眼軟膏が処方されることがあります。薬が入ったチューブから直接目に塗るのではなく、ベビー綿棒の先に薬をとり、軽く引いたまぶたの際に置くように塗りましょう。
※犬が嫌がる場合は無理をせず、獣医師に相談しましょう。
飼い主さん自身で行うセルフチェックやケアに加えて、年に一度の眼科検診を受けて、愛犬の目の健康を守りましょう。
お話を伺った先生/「どうぶつ眼科EyeVet」院長、獣医師 小林一郎先生
参考/「いぬのきもち」2025年5月号『おうちアイチェック&ケア』
写真/尾﨑たまき
文/いぬのきもち編集室
参考/「いぬのきもち」2025年5月号『おうちアイチェック&ケア』
写真/尾﨑たまき
文/いぬのきもち編集室
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