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犬を起こす日々【穴澤賢の犬のはなし】

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先代犬の「富士丸」と犬との暮らしと別れを経験したライターの穴澤賢が、
数年を経て現在は「大吉」と「福助」(どちらもミックス)との暮らしで
感じた何気ないことを語ります。

ここ数年、夏の暑さがどんどん厳しくなっている気がする。いや、気がするではなく実感している。腰越(鎌倉市)に越してきたのは2014年の夏だったが、その当時は夜寝るときに窓を開けておくと、心地ちよい海風が入ってくるからエアコンはかけなくても快適に眠れた。

暑くて眠れない

しかし今では窓を開けると入ってくるのは生ぬるく湿った風で、眠れたものじゃない。だから締め切って夜中はずっとエアコンフル稼働(もちろん日中も)になっている。タイマーが切れると福助が「ハァハァ」いう。

朝、気温があがるのも早く、以前は7時くらいまでは大丈夫だったが、今では6時半でもう暑い。だから5時半ころに目覚ましをかけ、起きてすぐに散歩に行くようにしている。が、いつものように玄関で支度をしても大福は降りてこない。エアコンのきいた寝室でゴロゴロしているのだ。

「行くぞーお前ら!早く!」と大声で呼んではじめて、だるそうな顔で階段を降りてくる。そして決まって「なんでこんなに朝早くから?」と不満そうな顔をする。「早くしないとアスファルトと砂浜が焼けるからお前らのためにだ!」と言っても理解してくれないので、黙々とハーネスとリードを付けて散歩に連れ出す。

そのせいで、日中は妙に眠い。これを書いている今も、眠い。彼らは私の後ろで昼寝中だが。そんな文句を言っても仕方ない。うだるような暑さの中、外に出るのは人でも辛いのに犬にとっては地獄だから、そんな思いをしなくて済むならそれでいい。

山の家の涼しさよ

そんな夏の最中、救いなのは山の家に行ったときだ。標高1500メートルで、朝晩は18〜20℃くらい。だからそんなに焦って早起きする必要がない。とはいっても、遅くても朝8時には起きて散歩に行く(その時間でもまだ涼しい!)。それが私の役目だからだ。

が、山の家でも大吉と福助は起きるのが私より遅い。大吉はすぐに起きるが、福助は起こしても起きない。普通は早起きして散歩の催促するものだが、起こしても起きないとは、どういうことだ。

写真だけでは信じられない人もいると思うので、証拠の動画を撮ってみた。インスタにアップしたから確認して欲しい。これが起こしても起きようとしない犬の姿だ。こうして私は日々、犬を起こしている。若干迷惑そうな顔をされながら。



プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。2015年、長年犬と暮らした経験から「DeLoreans」というブランドを立ち上げる。

ブログ「Another Days」
ツイッター
インスタグラム

大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雷と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。

福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。

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