シャープな顔立ちにモフモフとした被毛が魅力的な犬種・シベリアン・ハスキー。今回は獣医師の藤井仁美先生監修のもと、シベリアン・ハスキーの特徴や魅力、飼うときに知っておきたいしつけや病気などについて解説します。
シベリアン・ハスキーってどんな犬?
北極圏やシベリアの北東部に住むイヌイットのソリを引く犬、猟犬として飼われていたシベリアン・ハスキー。その名前の由来は、イヌイットのことを「ハスキー」と呼ぶからという説、遠吠えの声がかれている(ハスキー)からという説などがあります。
物資を載せたソリを引いて長距離を移動するだけの体力があり、人の指示に従って作業するというよりはひたすら走ることが好きな犬種。たっぷり散歩をする、ドッグランで思いっきり走らせるなど、十分体力を発散させて、アクティブに過ごすのが望ましいでしょう。
シベリアン・ハスキーのカラーは?
ブラック&ホワイト
シベリアン・ハスキーの代表的な毛色。ホワイトをベースに、胴体から額、顔にかけて黒い毛が交じります。成長とともに顔の隈(くま)取り模様が変化し、顔の印象が変わっていくのも楽しみのひとつです。
シルバー&ホワイト
ホワイトと銀色やグレーがかった毛色の組み合わせ。クールで精悍な印象です。
レッド&ホワイト
赤みがかった明るい茶色(レッド)とホワイトの組み合わせ。淡い色合いが穏やかな印象を与えます。
※ここでは、シベリアン・ハスキーのカラーを一般的な名称で、一部だけご紹介しています。
シベリアン・ハスキーに教えたいしつけ
ソリ犬だけに、散歩のときに引っ張るのはある程度しかたないこと。強引に制限しすぎることで欲求不満がたまり、別の場面で攻撃行動が出やすくなるケースも。引っ張りそうになったら、声をかける、おやつで誘導するなど、引っ張りたい気持ちを上手に制御してあげましょう。
シベリアン・ハスキーのかかりやすい病気は?
皮膚病
密集したダブルコートの被毛でおおわれているため、高温多湿の気候下では皮膚が蒸れてしまいがち。脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)や外耳炎といった皮膚疾患全般に注意が必要です。ブラッシングで通気性をよくしたり皮膚を清潔に保ちましょう。
進行性網膜萎縮(しんこうせいもうまくいしゅく)
網膜が萎縮して視力が低下する遺伝性の病気。少しずつ進行するので気づきにくいことも多く、暗い時間の散歩を嫌がる、やたらと物にぶつかるといったしぐさにあらわれることも。定期健診の際に目の検査も受けておくと安心です。
オオカミに似た外見で一見クールにも見えますが、性格は明るく、楽天的で無邪気さももつシベリアン・ハスキー。寒い地方で誕生した犬種のため、被毛や身体的な特徴を理解し、少しでも快適に過ごせるようにサポートしてあげたいですね。
お話を伺った先生/藤井仁美先生(代官山動物病院獣医師 獣医行動診療科認定医)
参考/「いぬのきもち」2018年4月号『犬種連載シリーズ vol.34 I Love シベリアン・ハスキー』
文/田山郁
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で「シベリアン・ハスキー」として投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
※犬の体格や性格には個体差があります。