犬が好き
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犬と日本へのオマージュにあふれた映画『犬ヶ島』、5/25全国ロードショー
舞台は近未来の日本。「犬インフルエンザ」が大流行するメガ崎市では、人間への感染を防ぐために小林市長がすべての犬を「犬ヶ島」に追放してしまいます。そんな鬼ヶ島に小型飛行機で降り立ったのが、小林市長の養子で孤児のアタリ少年。愛犬で親友だったスポッツを救うためにやって来たのです。島で出会った5頭の犬たちを新たな相棒にスポッツを探すうちに、やがてメガ崎市の陰謀が明るみにされていきます――。
「犬ヶ島」は、いわばこの「ごほうび」のない、過酷な場所です。人間から見捨てられた怒りと悲しみ、そして空腹をかかえた犬たち。それでも犬たちは、「かつては飼い主にとてもかわいがられた」「高校野球のチームのマスコットをやっていた」「オーディションに勝ち抜いてドッグフードのCMに出ていた」など愛情に満ちた過去を語り合ったりします。なんともいじらしいです。アタリ少年が、そんな犬たちと友情をはぐくむきっかけとなるのは、おやつを与えること、シャンプーをして体をきれいにすること、しっかり抱きしめることだったりします。そう、スキンシップも犬にとってはうれしい「ごほうび」なのです。
単に犬を擬人化するだけでなく、犬の生態をきっちり踏まえてキャラクター造形や物語設定をしているところがこの映画の特長で、観る者の犬愛をくすぐってくれます。
このように、ウェス・アンダーソン監督は、舞台となる国や都市の文化や意匠に徹底的にこだわる、凝りに凝った画面作りをします。少年と犬との冒険活劇の中に散りばめられた、犬と日本への愛。みなさんも、その愛をぜひスクリーンに探しにいってください。
『犬ヶ島』
http://www.foxmovies-jp.com/inugashima/
5月25日(金)全国ロードショー
配給:20世紀FOX映画
©2018 Twentieth Century Fox Film Corporation
文/犬神マツコ
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