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山の家で増えた仕事「穴澤賢の犬のはなし」

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弾ける彼らのために

2017年の今ごろ『山の家』を手に入れたわけだが、短い期間に結構頑張ったと思う。朽ち果てていた階段の撤去、設置などは大工さんにお願いしたが、それ以外はほぼ自分たちでやった。粗大ゴミを片づけ、部屋を掃除し、テラスの塗装がダメになっていたので剥いでオイルステンを塗り、敷地に生い茂っていた草木を刈り、そんなに広くはないが自前のドッグランまで作った。

週末行く度に、嫁と2人で少しずつ作業して、約半年ほどでそこまでやった。家具も中古などで一通り揃えたので、とりあえず泊まる分には困らないところまでは来た。風呂は古すぎて使うのを諦めたが、車で10分以内のところに温泉があるので問題ない。あとはもう来る度にのんびりできると安心していたが、そんなに甘くはなかった。

ちょっと目を離すとドッグランに雑草が育つのだ。最初に草刈機を導入してものすごく頑張ったのに、2週間ほどでぐんぐん成長してくる。恐るべし雑草魂。そのまま放置すれば元通りになるのは確実なので、行く度にできるだけ草刈りをするようにしている。大阪の下町育ちなので無縁だったが、まさか47歳になって草刈り機を頻繁に使うことになろうとは。

やったことがない人は知らないと思うが、草刈りは結構疲れる。腰は痛くなるし、やってもやっても終わらない。しかも刈って終わりではなく、刈り取った草を集めて邪魔にならないところに移動したり、汗だくになるし、まぁ大変だ。かといって草ボウボウだと大福も走りづらかろうから、やるしかない。

そんな苦労は知らず、綺麗になったドッグランで大吉と福助は走り回る。本当に弾けるように遊ぶ。家の中とは明らかにテンションが違う。おそらく土の上が好きなのだろう。そんな姿を「そうか、そんなに楽しいか」と思いながら眺めていると、そのうち転んだりして(主に福助のみ)どんどんドロドロになっていく。そんなことされると、部屋に入れるときに拭くのが大変なのだが……。

そんな調子でたくさん遊んだ夜は、ふたりとも21時前からぐーすか眠る。よかったよかった。なんだか山の家を手に入れて仕事ばかりが増えた気がするが、まぁいいか。



プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。株式会社デロリアンズ代表。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。
ブログ「Another Days」


大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雪と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。

福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。

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