犬がしっぽを振るときは、いつもうれしい気持ちのときだと思っていませんか?実はこれ、間違っているのです。今回は、愛犬をよく観察してみたくなるような、ちょっとマニアックな犬の生態のヒミツについて、体のパーツごとにご紹介します。
【しっぽ】嬉しいときと警戒しているときで振る方向が違うんです
犬にとって感情を表す重要なコミュニケーションツールであるしっぽ。しっぽをふるときは、うれしいときだけだと思っていませんか?実は、しっぽを振る向きによって、その込められている意味が違うのです。
犬がうれしいときは、しっぽを右寄りに振るといわれています。一方で、しっぽを左に振っているときは、警戒する気持ちを表現していることが多いようです。知らない犬や自分より強い犬に出会ったときによく見られるので、注意深く観察してみるとよいでしょう。
【鼻】ニオイを嗅ぐのは必ず右から
人の鼻の約44倍もニオイを感じる細胞が多いという犬の鼻。ニオイを感じる嗅細胞はなんと2億2,000万個もあるのだそうです。そのよく効く鼻にも右と左でヒミツがありました。
犬は食べ物を見つけたとき、ニオイを嗅いで安全かどうかを確かめる習性があります。また、そのときはまず右の鼻の穴から嗅ぎ、次に左の鼻の穴からニオイを嗅ぐことも、イタリアの研究チームの実験によってわかっています。警戒心があるときは、まずは右の鼻の穴で安全を確認するようですね。
【目】実は遠くがよく見える!
犬の目は、獲物を捕らえるために立体的に見えるゾーンは狭いですが、視野が広く発達しています。犬の視力は人の基準でいうと、「0.3」程度とされていて、近くのものでも動かないものにはあまり興味を示しません。
ところが、離れた場所にいる動くものだと話は異なります。約1km先の鳥や猫といった素早く動く動物を感知できるといわれているのです。公園など広い場所に連れて行ったら、その力を発揮してくれるかもしれませんね。
【口】ニッコリ笑うのは人が笑うから?
犬が口角を上げてニコッと笑う姿を見たことはないでしょうか。犬は人との暮らしの中で、“共感力”を磨いたといわれています。飼い主さんがくつろいでいると、愛犬も一緒にリラックスするのは、その共感力によるもの。
また、犬が口角を上げて笑った表情をしているときは、飼い主さんもニコニコと楽しそうにしているのでしょう。
犬の体には、私たちの知らないちょっとマニアックな生態のヒミツが、まだまだたくさんあります。少しずつ詳しくなることで、犬への理解が深まり、愛犬とのコミュニケーションにも役立つでしょう!
参考/「いぬのきもち」2017年8月号『夏休みにぴったり!パーツごとに新発見がいっぱい☆犬の自由研究にトライ!』(監修:東京農業大学農学部バイオセラピー学科教授 増田宏司先生)
文/なかやまゆ
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。