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多頭飼育崩壊からレスキューされた保護犬 過酷な環境を生き抜き、新しい家族と歩む幸せな今

辛い過去を乗り越えた犬が、新しい家族のもとで笑顔に。
「きゅるきゅるお目目」が可愛い岳くん
「きゅるきゅるお目目の8才成犬」
@PSKnagasakiGK
紹介するのは、X(旧Twitter)ユーザー@PSKnagasakiGKさんが「きゅるきゅるお目目の8才成犬」と投稿していた写真。散歩中に穏やかで愛らしい表情を見せている愛犬・岳(がく)くん(取材時、推定8才)が写っています。

今の姿からは想像できませんが、岳くんは元保護犬で過酷な環境で暮らしていた過去があるのだそう。岳くんとの出会いのエピソードなどについて、飼い主さんに話をうかがいました。

過酷な環境から救われた岳くん、飼い主さんとの出会い

トライアル開始日の岳くん
トライアル開始日の岳くん。
@PSKnagasakiGK
岳くんとの出会いは2021年。2020年8月に先代犬・ピー助さんを亡くした飼い主さんは、「もっとしてあげられることがあったのでは」と感じ、後悔の日々を過ごしていたそう。

そんななか、SNSで目にする迷子犬や保護犬のことが気になり、「定期的に地元で里親募集されている犬の情報などを見ていた」といいます。
そしてピー助くんが亡くなって半年後、飼い主さんは多頭飼育崩壊から保護されたコたちの譲渡情報を目にしました。友人とともに保護施設を訪れ、そこで岳くんと出会ったのでした。
飼い主さん:
「多頭飼育崩壊からレスキューされた犬たちが、静かに身を寄せ合っていました。広いスペースがあるのに、一カ所にぎゅうぎゅうに集まって逃げ込む姿が忘れられません。

見学するのも申し訳ない気持ちになりましたが、そのなかで比較的じっくり見ることができた2頭のうちの1頭が岳さんでした。背格好が先代犬に似ていたこともあって、自然と目にとまったんです」
岳くんは「フィラリア強陽性で、保護されるまでの環境も決して良いとはいえない状況にあった」といいます。そんな背景を知った飼い主さんは、「このコと一緒に暮らしたい」と心に決めたといいます。

トライアル10日目に突然の発作が

4回目のうちのコ記念日に撮影した岳くん
4回目のうちのコ記念日に撮影した岳くん。
@PSKnagasakiGK
こうして、飼い主さんは推定4才だった岳くんのトライアルを開始しました。食事やトイレのお世話に苦労しつつも、順調かなと思っていた矢先、10日目の夜に岳くんは突然てんかんの発作を起こしてしまったといいます。
飼い主さん:
「初めてのことで本当に動揺しました。夜間救急の番号も知っていたはずなのに、先代犬が亡くなったときの記憶がよみがえり、気が動転してなかなか見つけられなくて。

ようやく病院に駆け込んで入院と投薬で落ち着きましたが、『後遺症が残るかもしれない』と言われて不安でいっぱいになりました」
散歩を楽しむ岳くん
最近の岳くん。ニコニコ顔で散歩!
@PSKnagasakiGK
「自分の飼育環境がストレスになったのではないか」と自信をなくしかけていた飼い主さんですが、保護団体のスタッフさんのある言葉に背中を押されたそうです。
飼い主さん:
「『もし発作に気づかず、近くに病院がなければ岳は命を落としていたかもしれない。そうならなくてよかった』と声をかけてもらって、気持ちが救われました。あの言葉があったから、岳さんを正式に迎えようと決められたんです」

家の隣までしか歩けなかった散歩が、やがて楽しい時間に

散歩を楽しむ岳くん
以前は「家の隣まで行くのが限界」だったけれど、今では散歩を楽しめるように。また、最初の数カ月は推定4才にして初めて見るおもちゃに夢中になって遊ぶ姿もあったそう。
@PSKnagasakiGK
トライアルを経て正式に家族となった岳くん。退院後も週1回のペースで嘔吐していたそうですが、食事の回数を増やすなど工夫を重ねた結果、次第に落ち着いていったそう。

散歩も半年ほどは家の隣までが限界でしたが、ある日の夕方の散歩で嬉しい変化が——。
飼い主さん:
「いつものように家の隣までで終わるだろうと思っていたら、急に歩き出して先代犬のピー助さんと同じ散歩コースに自ら進んでいったんです。このときは本当に嬉しかったです」
まったりする岳くん
まったりする岳くん。
@PSKnagasakiGK
それからあっという間に4年の月日が流れ、岳くんは推定8才(取材時)になりました。今も薬を飲み続けているそうですが、「てんかん発作の後遺症も残らず、フィラリアも陰転し散歩も楽しめるまでになった」といいます。

おっとりした性格で、こんなエピソードもありました。
飼い主さん:
「同じ空間で私が食事をしていてもとくに欲しがることなく、気づくとぐっすり寝ています。私が絵を描いていても邪魔せず、作品や道具も破壊しないおりこうさんです。

散歩中に遭遇するコにワンワンされても吠え返すことなく、スルーしたりしています」

岳くんは「今の私に導いてくれた唯一無二の存在」

楽しそうな岳くん
表情から「楽しい」が伝わってくる一枚。
@PSKnagasakiGK
多頭飼育崩壊からレスキューされ、飼い主さんとともにさまざまな困難を乗り越えた岳くん。最後に、飼い主さんは岳くんへの思いをこう語っていました。
飼い主さん:
「岳さんは、今の私に導いてくれた唯一無二の存在です。これからもいろんなことをともに経験し、困難をともに乗り越えながら、穏やかな日々を過ごしていきたいです」
写真提供・取材協力/@PSKnagasakiGKさん/X(旧Twitter)
取材・文/雨宮カイ
※文中の表現は、飼い主さんご自身の表現に沿っています。
※この記事は投稿者さまに取材し、了承の上制作したものです。2025年9月時点の情報であり、現在と異なる場合があります。

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