犬が好き
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夏目漱石は犬派!? 犬が好きすぎる文豪たちの珍エピソード
猫好きと思いきや、実は犬派!?夏目漱石
作品のモデルになった猫には名前をつけなかった漱石ですが、愛犬にはギリシャ神話の勇者「ヘクトー」という名前をつけています。また、ヘクトーが病気になれば入院させて見舞いに行き、近所の人を噛めば「犬ばかりを責めるわけにもいかない」とヘクトーをかばい続けたそう。
そしてヘクトーが亡くなると、小さな白木の墓標に句をしたため裏庭に埋葬しました。のちに供養のためにつくった石塔は、新宿区の文化財として現在も残されています(※1)。
※1(出典)夏目漱石『硝子戸の中』
著名な作家の中でも群を抜いた愛犬家・川端康成
いわゆる「番犬」として犬を飼う人が多かった昭和の時代に、川端は自身の『わが犬の記 愛犬家心得』というエッセイのなかで、「犬は家族の一員」という現代にも通じる十の心得を記しているのです(※2)。
そんな川端の当時の家の様子は、まさに犬屋敷。小説家の宇野千代によると、「家中犬の毛だらけで、座ろうと思うとどこにでも犬の毛が落ちていた」のだとか(※3)。
ちなみに、川端はとくに洋犬を好み、グレートハウンドやワイアー・フォックス・テリア、コリーなどの犬種を愛していたといわれています(※3)。
※2 (出典)中央公論社『犬』
※3 (出典)平凡社『作家の犬』
大の動物好きだった!志賀直哉
そんな動物好きの志賀が暮らしていた家は、愛犬と子どもが生活しやすいように、自ら設計したものだったそう(※4)。
また、「骨董品を買ってくる」とでかけた先で犬にひとめぼれし、犬を連れて帰ってきた……なんてことも(※5)。
またあるとき、愛犬のクマが迷子になってしまうと、志賀はひどく落ち込んだといいます。そして数日後、乗っていたバスの窓から偶然クマの姿を見つけると、制止する車掌を押しのけてバスから飛び降り追いかけたのだとか。(無事捕まえたそうです。)(※6)
※4 (出典)平凡社『作家の犬』
※5 (出典)志賀直哉『万暦赤絵』
※6 (出典)大雅洞『動物小品』
この機会に、犬好きの文豪たちの作品を読んでみると、また違った一面が発見できるかもしれません。
文/kagio
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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