犬が好き
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つらい記憶だけど忘れられない。愛犬との別れを経験した飼い主さんの体験談
しかし、愛犬との別れは誰しもに訪れます。いつかくる別れは、飼い主さんにとって耐え難いものがあるでしょう。
愛犬との別れの日が迫るなかで、心に残っていることは…
ここからは、飼い主さんたちから寄せられたエピソードをいくつかご紹介します。つらい体験談もありますが、同時に飼い主さんたちの愛犬に対する思いも伝わってきます。
飼い主がくるのを待っていてくれた
・「皮下にできる血管肉腫で病気発覚から4ヶ月で亡くなってしまいました。私を悲しませないように元気なふりをしているように思えました。最期の日は主人と息子が帰宅するまで待って、立てる力もなくなっていたのにも関わらず立ち上がり、その数分後、呼吸が速くなり亡くなった。まるで2人に最期の挨拶をしたかのように思えました」
・「夜勤明けの私の仕事が終わって帰るのを待っていた。体調の変化に気づき病院へ行くも、まだ大丈夫と言われ帰宅。その後も老犬でもあり気になって添い寝。夜勤明けの私を少しでも寝かせようとしてくれた愛犬。その後、再び異変があり病院へ向かう途中で息を引き取った。最後の時を私といてくれたことに感謝」
・「私が朝起きるのを待っていたかのように最後の時を迎えました。脳に異常が出て、ボケてしまっていたのでもう何もわかってないと思っていたので、起きるのを待っててくれたのかと思うと凄く寂しい気持ちになりました」
・「柴犬のじゃけちゃん。息子のことが大好きで、寮から帰ってくるのを心待ちにしていました。11歳を過ぎた頃、ご飯を食べなくなってきて寝てる時間が増えてきて。病院に連れて行った結果は慢性腎不全でした。
もう長くないと悟った頃、『金曜日にお兄ちゃんが帰ってくるから、それまで頑張ろうね』と。立ち上がるのがやっと、そんな状態でも口に運べばご飯もお水も受け付けてくれて、最後まで気丈に頑張ってくれたじゃけちゃん。
少し早めに息子が帰ってきてくれて、たくさん抱っこして夜は添い寝してくれて…。約束どおり、金曜日の夜まで頑張って…大好きなお兄ちゃんのそばで、旅立って行きました。その日は令和元年11月1日でした。僕のこと忘れないでね…そんな気持ちだったのかな…」
いまだに後悔の気持ちも
・「仕事で地方に行っていて、もう危ないと母から連絡があり急いで帰ったけど間に合わず看取る事が出来なかった。最後に生きている時に抱きしめてあげたかった。亡くなってから20年近く経つけど今でも思い出すと涙が出てきます」
・「なんの前触れもなく、いきなりお別れの日がきたので、もっと何か出来たはず、もっともっとと後悔ばかりしました。病院までの数分の道のりを、一緒に見た最後の風景も電車の音も、今でも忘れません。外に出るのが好きな子だったので、目はほとんど見えていないし苦しいはずなのに、外の匂いや音に反応して尻尾を振っていました。思い出しただけでも胸が締め付けられます」
・「もう病院にいっても、出来ることは無いと分かってはいましたし、余命を延ばす事が余計にあの子を苦しめる事になるんじゃないか……。葛藤の中、病院に行く事にしました。
開院まで時間があったため、いつも通り一緒にお昼寝をしていましたが、一時間ぐらいたったときに、私の腕の中で静かに眠っている事に気が付いたのです。血の気の引くのが分かるくらいでした。半分パニックになって、その後の事はよく覚えてないのです……。
ただ、あの瞬間だけは忘れられません。なんで寝ちゃったんだろう、一緒にいて何故看取ってあげられなかったのか。最後を一人にさせてしまった後悔と無念さだけはずっと残ってます」
・「体調を崩したため朝一番に病院に連れて行き、そのまま入院する事になりました。夕方面会に行った時、少し元気になっていたので安心して病院を後にし、神社で御守りを買って病院へ届けようとしていた途中で病院から連絡が入り、急いで駆けつけましたが、間に合わず、最期を看取る事が出来ないまま虹の橋を渡ってしまいました。
たった1日で、こんなに早くお別れが来るとは思っていなかったため、暫くは気持ちの整理がつかず毎日泣いて過ごしていました。最期を嫌いな病院で、しかも一人で逝かせてしまった事を今でも後悔し続けています」
つらいのに頑張ろうとする姿を見せてくれた
・「亡くなる2日前、急に食欲が出て、焼き芋を美味しそうに食べた。焼き芋の季節になると思い出します」
・「ほとんどえさを食べてなかったのに亡くなる直前に口までもっていったら一生懸命食べてくれた」
・「寝たきりなのに全身全霊を振り絞り、側に来て、目で訴え、甘えて来た。即病院に行って今夜が峠と伝えられ、あの姿が鮮明に覚えているので、心が痛む」
・「声も出なくなっていたのに最後の力を振り絞って、ワンと小さく鳴いた時。抱っこ好きだったので優しく抱っこをしました。色んな涙が出ました」
・「ゴールデンレトリーバーと一緒に暮らしていた時の事。癌で余命わずかだったが、どうしても家の庭の好きな茂みに行きたくて、無理やり入り込んだ。しかし、もう動けるような状況でなかった為、そこから動く事ができなくなった。どうしようもないので、近所の人に手伝ってもらって大人3人で抱えて連れ出しました。それが最後に歩いて行った所でした」
・「実家から連絡をもらって、姉一家も全員で集まったら、寝たきりで水も自力で飲めないぐらい弱っていたのに、自力で立ち上がって数歩だけ歩いたこと。一旦、家に戻って、1時間もしないうちに親から、今亡くなったって連絡をもらいました。姉と私だけで再度、実家に行って、思い出話を両親としたこと」
・「ずっと意識あるか分からない状態で過ごしていたのに、亡くなる前日はずっと伏せやお座りの姿勢で私の事をずっと見て過ごしてました。最後に元気な姿を頑張って見せてくれてました」
・「気のせいかもですが亡くなる瞬間、寝転んだ状態で、力の入らなかった足を必死に動かして、近寄ろうとしてる様に見えた」
「もう頑張らなくてもいいよ」と声をかけると…
・「病気で2カ月近く通院して点滴治療。辛かったはずなのに、母を亡くしたばかりの私のため頑張ってくれた。最後の日、もう頑張らなくてもいいよありがとうと声をかけたら、ほっとしたように息を引きとった」
・「8カ月間のガン闘病最後の日、初めて痛みに泣く愛犬を抱き、『もういいよ、痛いの我慢しなくていいよ、頑張ったねー。母ちゃんは大丈夫だから心配しなくていいよ、もう頑張るの休もうね。もう休もうね。先行って待っててね。待ち合わせはお空の入り口の横ね』などと話しかけていたら、最後に腕の中で私を見上げてくれ、目が合いました。そして、頭ががくっとなって腕の中で旅立ちました。2人で一緒に闘ってきた同士なので、その瞬間もやり遂げたような、不思議な達成感でした」
今でも忘れられない愛犬との思い出
・「亡くなる前夜、網戸越しに夜空をずっと見ていた愛犬の後ろ姿が30年経った今でも忘れられない。今でも思い出すと涙が出ます」
・「旅立つ前に吠えた。先代のワンコ。全部です」
・「いつもあまり膝の上に乗らない子でしたが、亡くなる前には、自分から膝に乗ってきてじっと顔を見つめる事が何度かありました。不安なのかなぁと思い『いい子だね』『可愛いよ』『大好きだよ』と言って撫でてあげながらお別れの日が近づいているんだなと思いました。もっともっとたくさん抱っこしてあげたかったです」
・「想定外にお別れのときが突然やってきたので、玄関先から見たいつもの可愛い表情や姿が忘れられないです」
・「病気がわかる少し前から玄関への出迎えはなくなっていたのですが、あるとき帰宅し玄関の鍵を開けると、目の前で愛犬が私を静かに見上げていました。思わずスマホを出して写真を撮ったのですが、それがまるでパピーの頃の様に無垢な瞳で、嬉しい出来事なのに切ないような…最後のカメラ目線の写真になりました」
・「先住犬が天に召した瞬間、後輩犬が掛かり付けの病院に猛ダッシュして、助けを求めに行った」
・「14歳まで頑張ろうね、14歳まで一緒にいようね、と当時は大型犬で14歳まで生きていた子が周りにいなくてそんな話を愛犬に言っていました。だんだんと歳を取るにつれて体力がなくなり、しんどそうな時もあったのですが、なんとか元気に14歳の誕生日を迎えました。
その3日後、前日までゆっくりお散歩に行っていたのですが朝急に倒れ、5日後息を引き取りました。しんどかったのにありがとう、私との約束を守ってくれたんだなって思いました。14歳の誕生日に撮った写真は宝物です」
・「真夜中に、何ともいえない鳴き声で呼んで、ずっと、私の腕の中にいました。身体をなでてやることしか出来ないけれど、それでも少しは楽なのか、ゆっくり呼吸して、そしてわたしの腕の中で息を引き取りました。少しずつ、老いていく姿を見ながら、それでも愛おしくて可愛くて、あの子はずっと私の心の中で生きています」
・「初代の息仔(ノエル)が急性腎不全で入院していたのですが、仕事の都合で一度もお見舞いに来られなかった主人が、11日目に初めて病院へ来てくれました。30分前後の時間を一緒に過ごし獣医師からも今日はいつもより容態が良い…と言われ少し安心して帰宅。
けれど…日付けが変わって入院から12日目の早朝、容態急変と病院から連絡が入ったため急いで向かいました。私達が病院に着きノエルと面会した直後、尻尾をパタパタと数回振って息を引き取りました。
その様子が『2週間ぶりに父ちゃんに会えて嬉しかったよ…僕、頑張ったからもう逝く』と言っている様に見えました。大人しく優しかった息仔らしい最期でした。虹の橋を渡って丁度1年が経ちましたが、あの時の事を思い出すと今でも涙が零れます」
今の愛犬の元気な姿を見ると、別れを想像できない飼い主さんも多いと思います。また、どのような別れを迎えるかはわかりません。
だからこそ、今目の前にいる愛犬にたくさんの愛情を注いで、毎日の生活を大切にしていきたいですね。
文/sorami
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