犬のグループのひとつに「牧羊犬・牧畜犬」という分類があります。これは家畜の群れを誘導し、保護する犬のグループのこと。この記事では、牧羊犬・牧畜犬として活躍していた3つの犬種をピックアップし、その特徴や飼う際のポイントなどについてご紹介します!
※写真は「いぬ・ねこのきもち公式アプリ」で犬種名として投稿されたものです。
牧羊犬として大活躍していた「ボーダー・コリー」
豊かな被毛と均整のとれた体が特徴のボーダー・コリー。全犬種のなかでトップクラスに頭がよいといわれ、抜群の運動能力とスタミナを兼ね備えた犬です。
ボーダー・コリーのルーツは、トナカイ用の牧畜犬と考えられています。8世紀後半から11世紀ごろにかけて、バイキングがイギリスに牧畜犬を持ち込み、在来犬種との交配のなかでボーダー・コリーが生まれたとされ、その後は羊毛の生産が盛んだったイギリスで、牧羊犬として活躍しました。
子犬の頃から十分なトレーニングを
牧羊犬の性質を受け継ぐボーダー・コリーは、走るものに反応しやすい傾向にあります。そのため、走る子どもや自転車などを追いかけたり吠えたりしないよう、子犬のうちから十分にトレーニングをしましょう。また、運動欲求や作業意欲が強くスタミナのある犬種なので、毎日2回各30分程度の散歩は欠かさないようにしましょう。
イギリスの牧羊犬がルーツの「シェットランド・シープドッグ」
イギリス最北端にあるシェットランド諸島の牧羊犬をルーツにもつ、シェットランド・シープドッグ。シェットランド諸島の牧羊犬がボーダー・コリーの祖先などと交配されていくなかで、長い年月をかけて小型化され誕生した犬種です。
飼い主さんに対して従順で愛情深く、人を喜ばせることが好きな犬種ですが、広い農場でヤギや羊を誘導したり、見張ったりする役割をしていたため、知らない人や物音に敏感に反応するなど、警戒心が強い一面もみられます。
達成意欲が高いのでしっかり遊びも取り入れて
「頭や体を使って何かを成しとげたい」という意欲が高い犬種なので、ふだんからモッテコイ遊びや宝探しなどで上手に遊ばせると、達成意欲が満たされぐんぐん賢くなるでしょう。ただし、遊びに夢中になると牧羊犬としての血が騒ぐのか、人のかかとなどを軽く噛むことも。こういったシーンでは、無視して反応しないようにしてください。
“ロイヤルドッグ”でもある「ウェルシュ・コーギー・ペンブローク」
愛嬌のある胴長短足の体型がかわいらしいウェルシュ・コーギー・ペンブロークも、イギリスにあるウェルシュのペンブロークシャー地方で牧羊犬として活躍していた犬種です。ルーツは牛を追う仕事をしていた犬と考えられ、イギリス王室で古くから愛されてきた、「ロイヤルドッグ」としての歴史も有名でしょう。
「マテ」や「オスワリ」のしつけは必須
明るく元気で社交的な性格とされていますが、牧羊犬としての気質も残しているため、ほかの犬や小動物に対して、吠えたり追いかけたりしてしまうこともあるので、子犬のうちから「マテ」や「オスワリ」などのトレーニングをしっかり行い、飼い主さんの指示に従って行動できるようにしつけておきましょう。
また、家具の破壊トラブルが多い⽝種なので、しつけが済むまでは留守番の際はサークルに⼊れるなどして、トラブルを予防することも大切です。
犬のルーツや特徴を知ると、毎日の生活がもっと楽しくなることも!
飼い主さんが愛犬とコミュニケーションを取りながら、楽しい日々を過ごしてくださいね!
参考/いぬのきもちWEB MAGAZINE『ボーダー・コリーの特徴と性格・飼い方・しつけ・心配な病気まで|犬図鑑』(監修:ヤマザキ動物看護大学講師 認定動物看護師 ドッグ・グルーミング・スペシャリスト 福山貴昭先生)
いぬのきもちWEB MAGAZINE『シェットランド・シープドッグの特徴と性格・価格相場|犬図鑑』(監修:ヤマザキ動物看護大学講師 認定動物看護師 ドッグ・グルーミング・スペシャリスト 福山貴昭先生)
いぬのきもちWEB MAGAZINE『ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの特徴と性格・飼い方・しつけ・心配な病気まで|犬図鑑』(監修:ヤマザキ動物看護大学講師 認定動物看護師 ドッグ・グルーミング・スペシャリスト 福山貴昭先生)
文/松本マユ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。