犬が好きな人であれば、「犬からも好かれたい」と思う人は多いのではないでしょうか。犬に好かれる人には、犬への近づき方や接し方、身のこなしなどに特徴があるのだそう。
犬に好かれて仲良くなる10の秘訣について、獣医師の増田宏司先生に教えていただきました。
【近づき方】焦らずゆっくり、遠回りで近づこう
仲よしは一日にしてならず! 焦らない
「早く仲よくなりたい」と思う気持ちもわかりますが、焦ってグイグイいくのは厳禁です。仲よくなるまでに時間がかかるタイプのコもいるので、じっくり関係を築きましょう。
とにかくゆっくり動く
犬は、すばやい動きや予測できない動きをするものは苦手に思いがちです。犬と接するときは、ゆっくり動くことを意識しましょう。ゆったりとした動きを見ているうちに犬の警戒心も薄まって、リラックスしてくれるようになります。
近づくときは遠回りで
犬に近づくときに、正面から急激に距離を詰めるのはNGです。自分より大きい相手が正面から近づいてくるのは恐怖を感じやすいので、警戒されない距離を保ちつつ、遠回りに近づきましょう。
【接し方】隣に座り、触るときは下から手を出そう
話す位置は隣をキープ
犬にとって正面から顔を合わせるのは、ケンカのサインになることもあります。犬と仲よくなりたいときは、犬の隣に座って話しかけるようにしましょう。
手は下から出す
慣れていない人はいきなり上から手を近づけて犬の頭をなでがちですが、これは「自分のほうが大きいんだぞ」と犬を威圧してしまうことに。犬と接するときは、手は犬の顔より下から近づけましょう。
ほめてほめてほめまくる
わたしたちと同じように、犬もほめられたり気持ちに共感してもらえればうれしい気持ちになります。「かわいいね」「イイコだね」「楽しいね」など、とにかく犬に声をかけましょう。
【身のこなし】ニオイや話し方に注意し、いい印象を残そう
自身のニオイのみで勝負する
犬は嗅覚がすぐれているので、ニオイで相手のことを認識し覚えます。香水などの強いニオイがついていると、その人自身のニオイが薄れてしまう上に、嫌がられやすいので控えましょう。
ゆっくりまばたきする
増田先生によると、ゆっくりまばたきをしながら犬をさりげなく見つめると、よい印象を残せるのだそう。あえて目は合わせずに、犬の後ろあたりを見るのがコツのようです。
落ち着いたトーンの声で話す
犬は高すぎる声や低すぎる声を苦手に感じやすく、特に甲高い声は犬を警戒させてしまう原因に。ニュースのアナウンサーのような落ち着いた声音とトーンを意識して話しかけましょう。
犬の心に気になるものを残す
「おもちゃで遊んでくれた」「おやつをくれた」「いいニオイがした」など、何かひとつでも犬にいい印象を残せれば「もっと仲よくなりたいな」と思ってもらえるはず。犬が自分に興味を持ってくれることをしましょう。
いかがでしたか? これらを実践していくと自分の愛犬と相思相愛になれるだけでなく、しつけがスムーズにできるようになる、いぬ友達とも仲良くなるといったメリットも。犬と接するときの参考にしてみてくださいね。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 獣医学博士 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2019年6月号『ほんのちょっとのコツでみるみる仲よくなる “犬たらし”に学ぶ♡ 愛犬と絆を深めるコツ』
文/緒方るりこ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。