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この果物、犬に与えてOK?NG?犬が食べてもいい・食べてはいけない果物

果物は大半が水分なので、与えても問題ないものもあります。この記事では、果物ごとに犬に与える際の注意点を解説します。種や薄皮など、果物によって気をつけたい部位や、絶対に与えてはいけない果物もあるので、注意してください。

バナナ


整腸作用ですっきり。エネルギー補給にも

 カリウム、マグネシウムが豊富なバナナ。カリウムは細胞を活性化させ、筋肉の収縮や長の運動を助けます。愛犬が疲れ気味のときや、便秘気味のときに与えてみては?

1日に与えていい量 
20g

与えるなら
生で20g程度。皮をむき、表面の筋も取り除いて

いちご


ビタミンC豊富な低カロリーおやつ

 いちごはストレスを軽減するビタミンCがとても豊富で、同量あたりではレモン果汁を上回るほど。カロリーが低いので、おやつとして利用できます

1日に与えていい量 
20g

与えるなら
生のままで、小さないちご1粒程度。表面の種はそのままでも大丈夫ですが、ヘタは取り除きましょう

みかん


与えるときは果実の部分だけ

 手軽な水分補給ですが、柑橘系の果物は、茎、葉、外皮に中毒性物質を含むものがあります。与えるなら果実だけ。また、与えすぎは嘔吐・軟便の原因になります。

1日に与えていい量 
15g

与えるなら
生のまま、房の薄皮や筋は取り除きます

りんご


腸内環境を整える! 歯ごたえもある

 りんごに多く含まれるペクチンは、町内環境を整え便通をサポート。低エネルギーなので、減量中のおやつにもぴったりです。

1日に与えていい量 
20g

与えるなら
有機りんご以外は皮をむき、芯、種を取り除いて小さくカット


抗酸化作用のあるβ—カロテンが豊富

 細胞の酸化を防ぐ働きのあるβ—カロテンやビタミンCを豊富に含みます。食物繊維が多く含まれるので皮はむいて、種の誤飲がないよう気をつけましょう。

1日に与えていい量 
15g

与えるなら
皮や種は取り除き、小さくカット。生で食べられますが、かたいものや渋柿はNG

キウイ


たんぱく質を分解する酵素が消化を助ける

 たんぱく質分解酵素が肉の消化を助け、腸内環境を整えます。ただし、食物繊維が多いので与え過ぎは下痢の原因になります。

1日に与えていい量 
10g

与えるなら
生のまま、皮をむいて。種は消化されずに排泄されるものなので、取り除きしょう


ビタミンを含みエネルギー補給に適する

 でんぷんやビタミンを含み、秋のエネルギー補給に適した食材です。加熱し、渋皮を取り除いて、細かくしたものを1個程度なら、与えても影響はありません。

1日に与えていい量 
1個

与えるなら
加熱し、渋皮を取り除いたもの。細かくすることを忘れずに

さくらんぼ


中毒性のある葉・茎・種は与えないで

 葉・茎・種は犬にとっては有害です。与えるときは注意深く取り除き誤飲に注意してください。皮ごとに与えてもOKですが、水洗いは忘れずに。

1日に与えていい量 
15g

与えるなら
葉・茎・種をしっかり取り除いて、一口大に切った果肉のみを与えましょう

すいか


おやつに食べて夏バテ回復

 すいかは、90%が水分でできています。そのため低カロリーで、ほかの果物に比べて多めに与えても大丈夫。カリウムが豊富で利尿作用もあり、夏バテ解消にも効果的です。

1日に与えていい量 
30g

与えるなら
皮や種は丁寧に取り除いて、生の状態で


のどの渇きを癒し、熱を冷ます作用

 成分の90%は水分で、適度な甘さもあるため、空気が乾燥する秋に適したおやつです。ただし、体を冷やすため、食べ過ぎると軟便に。少しずつ与えて、便の調子も確認してください。

1日に与えていい量 
20g

与えるなら
生の状態で小さくカット

パイナップル


食物繊維が多いため与えすぎに注意

 脂質をエネルギーに分解するビタミンB2、疲労を解消するクエン酸を含みます。しかし、食物繊維の含有量が多いので、与え過ぎは軟便や下痢につながります。缶詰やドライ製品は砂糖を含むので、生のパイナップルのみ与えましょう。

1日に与えていい量 
15g

与えるなら
与えるなら皮をむいて、小さくカットしたものを

ブルーベリー


抗酸化作用と3つの栄養素

 抗酸化作用のあるビタミンC・E・β-カロテンをすべて含みます。人の目にいいといわれるアントシアニンは、犬に効果はありません。食物繊維が多いので、与えすぎに注意。

1日に与えていい量 
10g

与えるなら
皮はむかずに生のものを4粒程度

ぶどう

×
腎不全などの原因
持病があると重篤症状も

 ぶどうを与えたことが原因で、腎不全や下痢を引き起こした中毒報告が多くあります。すでに腎臓などに持病のある犬は、重篤症状を引き起こすことも。干しぶどうも同じ危険性があるので、与えないようにしましょう。

マンゴー



細胞の老化を守り
ビタミンが豊富

 体を冷やす働きや、細胞の老化を防ぐ働きなどがありますが、大量に食べたり、アレルギーがあったりすると全身がかゆくなることがあります。

1日に与えていい量 
15g

与えるなら
食物繊維を多く含むドライマンゴーはNG。生のまま皮をむいた状態で

プルーン

×
葉・種・茎に毒性物質
しなびる過程で毒性が強くなる

 葉・種・茎を食べたことで、呼吸困難やショック症状などが報告されています。 毒性は乾燥する過程で強くなるので、特にドライフルーツはNG。生でも、乾燥状態でも与えないようにしましょう。


葉・茎・種の中毒性に気をつけて

 果肉は水分たっぷりで、整腸作用のあるペクチンも豊富。しかし、葉・茎・種の中毒性が報告されています。特に、種には有毒のシアン化合物が。誤食に注意してください。

1日に与えていい量 20g

与えるなら
生のまま、毒性のある種と皮は必ず取り除いて

メロン


β—カロテンを含む
赤肉メロンがおすすめ

 水分が多く、吸収されるのが速い糖分を含むため、食欲がないときにおすすめです。特に、赤肉メロンが多く含むβ—カロテンは、体の抵抗力をサポートします。

1日に与えていい量 
20g

与えるなら
生のまま、皮をむいて

いちじく

×
中毒性のあるソラレンが
嘔吐・過剰なよだれの原因に

 皮や葉、果肉にソラレンやフィシンといった中毒性のある成分が含まれます。摂取すると口内が炎症を起こしたり、嘔吐やよだれの症状を引き起こしたりする場合も。種も多いので、与えないほうがいいでしょう。

ライチ


ビタミンCが抵抗力を高める

 ライチには抵抗力を高めるビタミンCのほかに、赤血球の合成にかかわる葉酸も含まれています。ただし、与え慣れない果実のため、消化不良になることもあります。

1日に与えていい量 15g

与えるなら
皮と種と薄皮は取り除いて、生の状態で

デコポンなど、外皮をむいて与える柑橘類


ビタミンが代謝を助ける
外皮には中毒性物質

 ビタミンが豊富な柑橘類。しかし、なかには外皮にソラレンなどの中毒性物質をふくむものが。

1日に与えていい量 15g

丁寧に皮をむき、薄皮と種を取り除いて。粒は消化されにくいですが、健康上問題ありません

レモン・グループフルーツなど、外皮をむかずに与える柑橘類

×
外皮に含まれる成分が嘔吐・下痢を引き起こす

 柑橘類は外皮部分に嘔吐・下痢を引き起こす原因となる中毒成分があります。よって、人が食べるとき外皮ごと果汁を絞るレモンや、外皮をむかずに包丁で切るグレープフルーツは、おすそわけしないほうが無難です。

ドライフルーツ

×
糖分を多く含むので犬には与えないで

 砂糖漬けなどで乾燥させたドライフルーツは糖度が高く、食物繊維も多く含まれています。腸内環境のバランスを崩し、軟便や下痢を引き起こす可能性も。

果物を与えるときは種・茎・皮・芯を取り除いて!

 果物を愛犬に与える場合、原則的に皮をむき、種・茎・芯を取り除いて与えましょう。種や芯を誤飲すると、のどに詰まるおそれがあります。また、果物の種類によっては種・茎・皮・芯に中毒性物質を含む場合があります。
判定の見方


少量なら与えても害はない少量で、かつたまに与える程度ならば大丈夫です。


与えるならば注意が必要。与えすぎると下痢や体調不良の原因になります。分量をしっかり守って。

×
与えると命にかかわることもあるので与えないで。犬が食べると中毒を起こしたり、健康を害することがあります。

量の目安

「与えるなら」で掲載している分量はあくまで目安です(写真はほぼ実物大)。ドライフードを主食にしている体重5kgの健康な成犬を想定した分量です。5kg未満の超小型犬は表示の分量より少なめに与えてください。
※とくに表記のないものは1日分の上限目安量です。「与えるなら」の分量の上限まで与える場合、1日におすそわけする食べ物は1、2種類にとどめましょう。

その他
※食べ物を与えるときは、のどに詰まらないよう、細かく切るなど下処理をしてから与えてください。
※○△×の判定や量の目安は、ASPCA(アメリカ動物虐待防止協会)などの最新の中毒報告等を加味して制作しているため、「いぬのきもち」本誌掲載の類似企画と異なる場合があります。
※どんな食べ物でもアレルギー症状を引き起こす可能性はあります。愛犬に与えて異変が出たら、ただちに与えるのをやめて、獣医さんに見てもらいましょう。
※問題のない食べ物でも、初めてだと下痢をしたり発心をおこしたりすることも。様子を見ながら少しずつ与えましょう。

(テキスト)
出典:いぬのきもち別冊「犬に与えてOK?NG?食べ物図鑑」
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