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犬が雷や花火を怖がる理由と対応は? 雷・花火が苦手な犬への対策を獣医師に聞いた

夏は落雷や花火大会が多くなる季節ですよね。では、愛犬が雷や花火の音を怖がる場合、どのように対応してあげればよいのでしょうか?

「犬が雷や花火を怖がる理由と対応」について、いぬのきもち獣医師相談室の山口みき先生に話を聞きました。

犬が雷や花火の音を怖がる理由

犬が雷や花火を怖がる理由と対応 雷・花火が苦手なコの対策を獣医師に聞いた いぬのきもち
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――犬は雷や花火の音が苦手なコも多いといわれますが、これはなぜですか?

山口先生:
「犬は重低音を怖がります。雷や花火は突如鳴り響く重低音の爆音です。

また、犬は人に比べて4倍ほどの優れた聴力を持っているという説もあります。人よりも感知できる音域が広く、遠くの音も感知できるため、花火の音を敏感に感じているのかもしれません」

犬が雷や花火を怖がっているときのサイン

犬が雷や花火を怖がる理由と対応 雷・花火が苦手なコの対策を獣医師に聞いた いぬのきもち
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――犬が雷や花火の音を怖がっている場合、どのようなサインがみられますか?

山口先生:
「落ち着きがなくなる、パンティングする、震える、隠れたり逃げようとする、不安そうに鳴く、攻撃的な様子で鳴く、などの様子がみられます。また、その後に嘔吐や下痢などの症状がみられることがあります」

犬が雷や花火の音に怖がっているときの対応

犬が雷や花火を怖がる理由と対応 雷・花火が苦手なコの対策を獣医師に聞いた いぬのきもち
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――愛犬が雷や花火を怖がる場合、どのように対応すればよいですか?

山口先生:
「基本は準備に徹してください。
  • 愛犬が逃げ込める場所を準備する

  • 窓を閉める、テレビやラジオ、音楽をかける、ケージにタオルをかけるなど可能な限りの防音対策をしておく

  • 花火大会の開催日時が事前にわかっている場合は外出やペットホテルの利用も検討する

などです。

怖がっている愛犬に対して撫でたり声掛けをすることは控え、落ち着いた態度で過ごしましょう。

雷に対しては、天気予報を活用し雨雲が近づく前に防音対策をしておき、室内の避難場所へのアクセスも確保しておきましょう。愛犬が避難場所にいる際は、声掛けは控えていつも通りの生活を続けてください。愛犬がそばにいてほしいと求めるなら、そうしてあげましょう。

雷の場合は音のほかに電圧を感じているケースもありますので、静電気防止の洋服を着せること、お風呂場や車内に逃げ込むことで軽減が期待できます。

また、恐怖心からパニックを起こし逃げ出してしまうことがありますので、玄関へのアクセスができないようにしておきましょう。雷が止んだ後もしばらくは興奮が続きますので、逃走対策は万全にしておいてください」

犬の雷恐怖症は獣医師に相談を

おすわりをして笑顔のチワワ いぬのきもち
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――犬の雷恐怖症について、対応の仕方を教えてください。

山口先生:
「犬の雷恐怖症は自力で克服できるものではありません。慣れさせようとあえて音を聞かせるなどは絶対にやめてください。

また、これを放置することで、雷のほかにも同時に起こる雨や風の音に対しても恐怖を覚えるようになるなど、恐怖の対象が増えていくことがあるので、動物病院での相談も検討してください。

かかりつけ医が対応していない場合は、犬の行動診療を行っている動物病院への受診をおすすめします」

花火大会は犬にとって恐怖や危険が伴う場所

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――愛犬を花火大会に連れて行く方もいるようですが、リスクなどはありますか?

山口先生:
「花火大会は犬にとって恐怖や危険が伴う場所です。花火の爆発音は犬が本能的に苦手とする重低音であること、人混みを歩く危険、誤食や熱中症のリスクなど、犬にとってのメリットが何もありません」

愛犬が雷や花火を怖がる場合はできる範囲で準備やサポートをしてあげたいですね。
(監修:いぬのきもち獣医師相談室獣医師・山口みき先生)
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
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