なぜマウンティングをするの?
愛犬とお散歩中、突然ほかのワンちゃんに飛びかかってマウンティング…という、気まずい雰囲気に遭遇したことはありませんか?無理やり引き離しても、興奮した愛犬はすぐには落ち着かないですよね。そんな恥ずかしい思いをしたり、周りのワンちゃんに迷惑をかけたりしないためにも、『マウンティング』についてよく理解しておきましょう。
理由①:性行動
男子犬は本能的に子孫を残そうとします。急にマウンティングをしてしまうのもこういった背景があります。特に発情中の女子犬のニオイに反応すると、交尾をしようとするので注意が必要です。
理由②:優位性
性的な行動ではなく、犬同士のコミュニケーションとしてマウンティングをする場合もあります。自分の方が優位だと示す意味があるので、女子犬が上のこともあったり、同性同士であったりもします。
理由③:エネルギー発散
運動不足であったりストレスが溜まっていたりすると、エネルギー発散をするために腰を振ることもあるそうです。毎日の適度な散歩は、マウンティング行動を減少させることにも繋がります。
マウンティングは本能ですが、やめさせないと『したい欲求』がどんどん強くなり、それ自体もストレスにもなります。とはいえ、足腰に負担をかける体勢なので、病気や怪我の原因になることもあります。ストレスの根幹を解消し、なるべくやめさせるように努めましょう。
どうしたらやめさせられる?
まず、特定のワンちゃんを追い回すようになったら、素早く引き離してください。心配であれば、他のワンちゃんとすれ違うときは、前もって道端によけて「オスワリ」「マテ」で落ち着かせて、通り過ぎるまで待ちましょう。そして、ストレス対策として、散歩の量を増やしたり走ったりして、エネルギーを消耗させてください。それで疲れてしまえば、マウンティングをすることも減るでしょう。
最終手段は去勢手術
マウンティングをやめさせる最終手段として紹介するのは『去勢手術』です。去勢することで、マウンティングやマーキングの回数が減る、もしくは全くしなくなることもあるそうです。また、生殖器系の病気の予防にもなります。さらに、男性ホルモンが減るため、女子犬を見たときの性的な興奮もなくなり、性格的に穏やかになるワンちゃんもいるそうです。
去勢手術を行うタイミングとしては、男性ホルモンが成熟する5~8ヵ月ころまでに行うのが理想的といわれています。しかし、去勢手術をすることで繁殖は不可能になります。中には太りやすくなるワンちゃんもいますので、手術前にはしっかりとデメリットもふまえて検討するようにしてください。
周りに配慮をするためにも、大切な愛犬を守るためにも、マウンティング対策を忘れないようにしてくださいね。
出典/「いぬのきもち」16年10月号『男子犬・女子犬』
文/ICHINOKI
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。