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台風で2日間停電……愛犬と飼い主さんの命を救った「備え」とは

地震大国であり、風水害も増加している昨今。災害に備え、愛犬を守るために準備をし、心構えをもつことは飼い主の責務です。
被災体験者の教訓に触れ、防災のための「備え」を見直しましょう。今回は、愛犬と2019年の房総半島台風を体験した飼い主さんの貴重な声をお届けします。

頼れる友人とガソリン満タンの車に救われた被災後の生活

被災時、推定3才だったシェリィちゃん(メス/マルチーズ)
被災時、推定3才だったシェリィちゃん(メス/マルチーズ)
【DATA】
■災害……2019年9月9日 房総半島台風
■被災状況……台風による豪雨と停電
■被災時の世帯構成……本人、夫、愛犬1頭
■愛犬の年齢(被災時)……推定3才
■避難状況……自宅避難。停電中は友人宅にシェリィちゃんを預けることも
窓に打ちつける雨風の音におびえていたM.F.さんの愛犬、シェリィちゃん。甚大な被害をもたらした房総半島台風のとき、M.F.さんはちょうど防災士の資格試験に向けて勉強中。ふだんからしっかり備えていたことで、停電が続く被災後も比較的スムーズに生活を送ることができたそうです。
「備えは、〝日常でできること〞がいちばん大事。日ごろから車のガソリンを満タンにしていたこと、また安心して愛犬を預けられるいぬ友達との関係を構築しておけたことが、大きな助けとなりました」
被災時、車中にて。台風通過中はおびえていたシェリィちゃんもこのときはリラックス。携帯の充電もできる車は、被災時の強い味方
被災時、車中にて。台風通過中はおびえていたシェリィちゃんもこのときはリラックス。携帯の充電もできる車は、被災時の強い味方
局地的といえる災害では、少し車を走らせるだけで平常時と変わらない光景が広がることもしばしば。このときも、停電している地域とそうでない地域が隣り合わせに混在していました。
「私の住む地域は2日間停電しました。その間に、停電していない地域の友人宅へと車を走らせ、シェリィを数時間預かってもらうことも。日ごろから交流があり安心して預けることができ、またその時間に私は、その地域の日帰り入浴施設へ、入浴とコインランドリーを使いに行くことができました」
M.F.さんは停電が明けると、今度は停電が長引く地域の避難所の手伝いに、連日シェリィちゃんを連れて車で行っていました。
「極論ではありますが、〝車〞はとても力になってくれる備えだと実感できました。移動もでき、避難もでき、寝られて、充電もできる。もしものための、最たる備えとなるように思います」
停電が10日間くらい続いた八街市の避難所に毎日通って手伝いをしていたM.F.さん
停電が10日間くらい続いた八街市の避難所に毎日通って手伝いをしていたM.F.さん
シェリィちゃんは避難所に来る人たちを癒してくれていたそう
シェリィちゃんは避難所に来る人たちを癒してくれていたそう

あってよかった備え

キャリーバッグ

「自然災害だけでなく、交通事故など出先でのトラブルにも備え、常に車に積み、またふだんから慣れさせています」
「自然災害だけでなく、交通事故など出先でのトラブルにも備え、常に車に積み、またふだんから慣れさせています」

クレートトレーニング

「ふだんからハウスは撤去してしまわず、またシェリィにはクレートで過ごすことに慣れさせています」
「ふだんからハウスは撤去してしまわず、またシェリィにはクレートで過ごすことに慣れさせています」

車中泊仕様の車

「わが家の車は大型ワゴンで、車中泊仕様にしています。首輪やリードなどの予備も常に積むようにしています」
「わが家の車は大型ワゴンで、車中泊仕様にしています。首輪やリードなどの予備も常に積むようにしています」
実際に災害を体験した飼い主さんのお話は、ふだんの防災の備えを見直すよいきっかけになるはず。この機会に、ぜひ足りないものの用意や、できていないトレーニングにトライしてみてくださいね。
お話を伺った方/千葉県 M.F.さん
参考/「いぬのきもち」2022年9月号『本当に必要な防災の備え』
写真提供/M.F.さん
文/川本央子
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