愛犬とよりよい関係を築きたいものの、なかなかうまくいかないこともありますよね。今回は具体的な例をもとに、愛犬との関係のお悩みと、解決するための習慣について、獣医師の藤本聖香先生にお話を伺いました。
体格のいい家族が立ったまま近づくと逃げてしまう
愛犬をびっくりさせないことが大切です。愛犬の近くでは、なるべくゆっくりと動くように心がけると、しだいに警戒心が解けていくでしょう。
また、おおいかぶさるように正面から近づくのも犬は恐怖を感じやすいため、「近づくときは横から」を習慣化してみてください。
遊んでいるときに子どもに嚙みついてしまう
遊びが楽しすぎて、犬も子どもも興奮しているのでしょう。遊び中にうなるなど興奮の兆候が出たら、おもちゃを上にあげて手をピタッと止める習慣をつけてください。愛犬も止まって少しクールダウンしたら、遊びを再開してOK。
おやつがないと言うことを聞いてくれない
むやみにおやつを与えている習慣があると、「何もしなくてももらえる」と学習し、言うことを聞いてくれなくなってしまいます。コマンドがちゃんとできた、物音に吠えずにいられたなど、愛犬がイイコトをしたときにだけおやつを与えるようにしてください。
昭和風なしつけをしてしまったせいで家族との仲がよくない
大声を出したり体罰をしたりする昭和風のしつけによって、信頼関係が崩れていると考えられるので、こちらからアクションすると愛犬を怖がらせてしまいます。
まずは何もせず、愛犬を笑顔で見守る習慣をつけて。もし近づいてくるしぐさが見られたら、やさしい口調で名前を呼び、少しずつ距離を縮めていきましょう。
おもちゃで誘ってもあまり乗ってきてくれない
愛犬が遊びたくないときに誘ってしまっているのかもしれません。
しつこく誘うと関係性が悪くなることもあるので、愛犬がかまってほしそうに近づいてきて、かつ飼い主さんが遊ぶ時間のあるときに遊ぶ習慣をつけるといいでしょう。
なでているときに手を嫌がることがある
嫌がるのは、なでる時間が長すぎて愛犬が「もういいよ」と伝えているからだと考えられます。嫌がられる前にやめる習慣をつけるのが吉。
なでるときは愛犬を100%満たそうとせず、80%くらいでとどめるように意識してみてください。
愛犬との関係が思うようにいかないのは、なにかしらの理由があります。愛犬との関係性を改善していくためには、その理由を解消できるような行動を習慣づけていくことが大切。同じ悩みをもつ方は試してみてくださいね。
お話を伺った先生/藤本聖香先生(英国APDT認定ペットドッグトレーナー 獣医師)
参考/「いぬのきもち」2021年1月号『2021年は……もっと絆を深めたい! 朝・昼・夜いつでも! 愛犬の“大好き”を引き寄せる♡ 21の習慣』
文/田山郁
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。