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耳に血が溜まってパンパンに? 犬の耳血腫の原因と治療法
「犬の耳血腫の原因と治療法」について、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に話を聞きました。
犬の耳血腫とは
岡本先生:
「耳血腫は、耳介(耳たぶ)の軟骨と皮膚の間に血液が貯まった状態のことをいいます。特にレトリバー種などの垂れ耳の犬に多くみられる病気です。」
耳血腫が起こる原因と症状
岡本先生:
「耳血腫は耳ダニ感染症、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、真菌や細菌による外耳炎などが原因となることが多いですが、耳介への打撲や咬傷が原因になることもあります。
犬が頭や耳を振ったり、外耳炎の痒みから強く耳を掻いたりするなど、耳への物理的な刺激によって毛細血管から出血することで血が溜まり、耳の内側が膨らむ症状がみられます。
また、外部の刺激だけで血管が破綻するのではなく、耳介の自己免疫システムの異常が関係しているのではないかとも考えられています。」
耳血腫の治療法
岡本先生:
「耳血腫の治療では、耳の中に溜まった血液を抜いて炎症を抑える薬を注入したり、再度貯留しにくくするために圧迫包帯をしたりします。また、状況によっては外科手術を行うこともあります。」
耳血腫を予防する方法
岡本先生:
「耳血腫の予防としては、耳が痒くなりやすいコの場合であれば、耳のかゆみの治療を強化することで耳をかかないようにしたり、耳に物理的な刺激を与えにくくします。」
愛犬が耳をしきりに痒がっていたり、耳が腫れている様子に気がついた場合は動物病院を受診しましょう。
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
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