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「愛犬を滑らせない・抱っこから落とさない」ためにできる対策とは

犬の骨折や脱臼、じつは特別な状況で起こるわけではなく、抱っこしていて愛犬を落とした、フローリングの床で愛犬が滑ったなど、よくあるシーンで発生するんです。よくあるシーンで起こるからこそ、環境や飼い主さんの意識を変えて、予防につとめましょう。獣医師の枝村一弥先生に聞きました。

滑りにくい床材にしたり、マットを敷いたりしよう

踏ん張れずに足が滑りやすい床は、関節に負担をかけてしまいます。愛犬が過ごす空間の床には、毛足の短いカーペットやマット、クッション性のある床材などを敷いて、足が滑りにくい環境にしましょう。

●足裏の毛や爪をカットしておくとベター
肉球の間から伸びた毛や、長く伸びた爪は、足が滑る原因になってしまうことも。定期的にチェックして短く整えてあげましょう。
イラスト/Rica
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スロープなどをつけて段差をなくし、高所からは人が下ろしてあげよう

ソファやベッドには犬を近づかせないのが理想ですが、上がってしまう場合は、犬用のスロープやステップを設置して段差をなくすといいでしょう。階段からの落下事故もあるため、柵をつけて上れないように対策を。また、テーブルなどの高所からは飛び降りさせず、人が抱いて下ろしてあげて。

●四肢で立ったときの地面から鼻までを超えた高さは“高所”です
「この高さなら飛び降りられるだろう」と飼い主さん目線で判断せず、愛犬にとって高いかどうかを把握しておくことが大事なポイント。右の「目安の高さ」より高いところからは、人が抱いて下ろしてあげましょう。

しっかり抱き、下ろすときはしゃがんで下ろそう

犬の胸元とお尻をしっかり抱え、犬の体が安定するように抱きます。下ろすときは、人の胸元から飛び降りさせるのではなく、抱いたまましゃがんでから下ろして。また、子どもが抱いていて落下させてしまう事故もあるため、子どもが愛犬を抱いているときは、隣で見守るといいでしょう。
イラスト/Rica
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屋外では必ずリードをつけよう

屋外では、ノーリードが認められている場所以外、必ずリードをつけましょう。リードがはずれたり、手から離してしまったりして、交通事故につながるケースもあります。また、伸縮リードは、急に犬が引っ張って道路に飛び出すリスクも。市街地では短く伸びないリードを使うことを徹底して。

予防につながる3つのケア

■一日に30分~1時間の散歩や運動をしよう
骨や関節、筋肉を健康な状態に保つために、体を動かすことは大切です。犬種にもよりますが、一日30分~1時間程度の散歩や運動は必要でしょう。散歩中に坂道を上るなど、少し負荷をかけてみても。

■栄養バランスの摂れた食事を食べさせよう
市販のフードは「総合栄養食」の表示があるものを選びましょう。犬に必要な栄養バランスが整っているフードです。また、食事を手作りしている場合は、カルシウム濃度など栄養バランスに気をつけて食べさせましょう。

■太らせないよう体重管理をしっかりと
肥満は、関節に負荷をかけ、脱臼を引き起こす要因になります。愛犬の見た目だけで体重の増加を判断できないため、1カ月に1回は定期的に体重を量り、適正な体重を保てるように心がけて。
WilleeCole/gettyimages
WilleeCole/gettyimages
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愛犬を骨折・脱臼させないためにも、室内に危険な場所がないか、体重管理はできているか、今一度確認してみてくださいね。
お話を伺った先生/日本大学動物病院院長。枝村一弥先生
参考/「いぬのきもち」2024年9月号『犬の骨折と脱臼』
イラスト/Rica
文/伊藤亜希子
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