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脊髄に腫瘍が見つかったポッキーくん。飼い主さんの手術への思いを聞いた
この特集では、難病や障がいをもった愛犬とその飼い主さんの、闘病や暮らしの様子をレポートします。
今回ご紹介するのは、脊髄にできた悪性腫瘍を切除する大手術を乗り越え、車椅子で散歩を楽しむイングリッシュ・コッカー・スパニエルのポッキーくんのお話です。
今回ご紹介するのは、脊髄にできた悪性腫瘍を切除する大手術を乗り越え、車椅子で散歩を楽しむイングリッシュ・コッカー・スパニエルのポッキーくんのお話です。
脊髄腫瘍という難病に、愛犬とともに立ち向かう

「活発なポッキーとは何時間も山歩きをしたりアウトドアもたくさん楽しんだりしました。大きな病気もなく元気いっぱいでしたが、2023年8月ごろ、後ろ足に力が入らなくなり、歩き方がおかしくなったんです。そして高度医療センターで検査をしたところ、脊髄から背骨にかけて10㎝台の大きな腫瘍が見つかりました」
Bさんは、すぐに大きな動物病院3軒を当たり、手術ができないかを相談。しかし、3軒ともに手術は不可能との答えでした。それでもボグダンさんはあきらめず、当時のポッキーくんのかかりつけ医にお願いして各所から情報を集めてもらい、相川動物医療センターにたどり着くことができたそう。
Bさんは、すぐに大きな動物病院3軒を当たり、手術ができないかを相談。しかし、3軒ともに手術は不可能との答えでした。それでもボグダンさんはあきらめず、当時のポッキーくんのかかりつけ医にお願いして各所から情報を集めてもらい、相川動物医療センターにたどり着くことができたそう。

「ポッキーの腫瘍は末梢神経にも広がっているのですべて取りきるのは難しく、転移の可能性もあるので手術をしても再び歩ける保証はないとの説明を受けました。でも、ほんの少しでもチャンスがあるのなら、それに賭けたかった」とBさんは話します。
2023年9月、ポッキーくんの手術を執刀してくれたのは、同センターの院長で獣医療の脳脊椎外科のエキスパートである相川武先生でした。手術は無事に終わり、再発の可能性はあるものの、脊髄を圧迫してポッキーくんを苦しめていた腫瘍を取りきることができました。
「ポッキーが退院できるまで心配で夜も眠れませんでしたが、全身麻酔にも耐えて再び戻ってきてくれたことが本当にうれしかった」とBさん。
2023年9月、ポッキーくんの手術を執刀してくれたのは、同センターの院長で獣医療の脳脊椎外科のエキスパートである相川武先生でした。手術は無事に終わり、再発の可能性はあるものの、脊髄を圧迫してポッキーくんを苦しめていた腫瘍を取りきることができました。
「ポッキーが退院できるまで心配で夜も眠れませんでしたが、全身麻酔にも耐えて再び戻ってきてくれたことが本当にうれしかった」とBさん。

手術後、ポッキーくんは、四肢を使って歩けるようになり、一時は少し走れるくらいまでに回復。しかしながら同年の12月ごろ、脊髄の腫瘍が再発したと見られ、再び後ろ足に麻痺が生じて自力での排尿も困難になったそうです。

後ろ足が使えなくても車椅子で再び歩けるように
「でも、これ以上手術などでポッキーに大きな負担をかけたくないので、定期的に相川動物医療センターで腫瘍の広がりだけをチェックしてもらうことにしました。そして車椅子を作ってポッキーが自由に歩けるようにしたんです」
手先が器用なBさんは、インターネットなどで犬用の車椅子の作り方を研究し、手作りでポッキーくんの体にぴったり合った車椅子を完成させました。
手先が器用なBさんは、インターネットなどで犬用の車椅子の作り方を研究し、手作りでポッキーくんの体にぴったり合った車椅子を完成させました。

次回は自力での排泄も困難になったポッキーくんとの生活の工夫やお世話についてレポートします。
出典/「いぬのきもち」2024年9月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ』
写真/田尻光久
写真提供/Bさん、Nさん
取材協力/相川動物医療センター
取材・文/袴 もな
※掲載の情報は「いぬのきもち」2024年9月号発売時のものです。
写真/田尻光久
写真提供/Bさん、Nさん
取材協力/相川動物医療センター
取材・文/袴 もな
※掲載の情報は「いぬのきもち」2024年9月号発売時のものです。
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