気温が上がる夏場は、虫や動物に遭遇する機会が増える時期です。そのなかには、犬にとって脅威となる生き物も少なくありません。
そこで今回は、街なかに潜んでいる犬にとって危険な生き物を取り上げ、アース・ペット株式会社でペットと飼い主さん家族の健康を守る商品開発に取り組んでいる安藝良平さんにお話を伺いました。
糞尿で汚染を広げる「ネズミ」
ネズミの体には、たくさんのダニやノミが寄生しており、排せつ物にはサルモネラ菌やレプトスピラ菌などの病原菌が含まれています。場所によっては、水たまりの水にネズミ由来の菌が含まれていることがあるため、愛犬が水たまりの水を飲まないよう気を付けましょう。
以上の理由から、万が一散歩中などにネズミやネズミの死骸を見つけても、愛犬を近づかせてはいけません。また、生死にかかわらずネズミを見かけた場合は、散歩コースを変更するのもひとつの方法です。
体内に寄生虫がいることも「ミミズ」
梅雨時期や夕立のあとなど、地表に出てくることがあるミミズ。よく見かける生き物ですが、実は体内に寄生虫を宿している場合があるので、注意が必要です。
愛犬がミミズに体をこすりつけてしまったときは、帰宅後に体をしっかりと拭くか洗うかするといいでしょう。
毛に毒がある「毛虫」
ガの幼虫である毛虫は、全身を覆うトゲや毛に毒があり、触れると痛みやかゆみを引き起こします。毛虫は、サクラ、カエデ、ツバキ、サザンカなどの街路樹を好み、基本的には街路樹の葉についていますが、木の下に落ちていることもあるので注意が必要です。
全身雑菌だらけ「ゴキブリ」
ゴキブリは、下水などの不衛生な場所を動き回る生き物なので、全身に雑菌をまとっています。また、殺虫成分を体にくっつけていることもあるため、愛犬が興味本位でなめるなどしてしまうと、健康を害するおそれも。
街なかでゴキブリに遭遇したら、速やかに離れましょう。
街なかには、犬にとって危険な生き物が少なくありません。愛犬が興味本位で近づいてしまわないよう、散歩中は周囲の状況に目を光らせておきましょう。
お話を伺った先生/安藝良平さん(アース・ペット株式会社商品本部研究開発部所属の研究員)
参考/「いぬのきもち」2025年7月号『コイツらから愛犬を守れ! 危険な虫獣指名手配リスト』
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。