犬と暮らしていると、「もしかしてコレは反省している?」など、人の気持ちに置き換えて考えることがありませんか?今回は、「反省」「ごまかす」「復讐」という3つの気持ちが犬にもあるかどうか、獣医師の増田宏司先生にジャッジしていただきました。
反省の気持ち
飼い主さんの体験談「留守番中にトイレに失敗すると、熱烈なお出迎えがなく、部屋の隅で暗くどんよりしています」
犬に反省の気持ちは「ない!」
犬にも悪いことをしたという自覚はあるかもしれませんが、他者に対して申し訳ないと反省するまでの気持ちはないでしょう。このケースの場合は、「叱られるかも」「怖い思いをするかも」という不安や恐怖の気持ちがありそうです。
ごまかす気持ち
飼い主さんの体験談「トイレシーツを噛みちぎるなどイタズラが見つかったとき、瞬時にお行儀よくしてポーカーフェイスになります」
犬にごまかす気持ちは「ない!」
結果として他者がごまかされることはあっても、犬が意図的にごまかそうとすることはないでしょう。このケースの場合は、普段と異なる飼い主さんの様子に身構えていると思われます。「こうすればいつもの飼い主さんに戻る」と学習している可能性もありますね。
復讐の気持ち
飼い主さんの体験談「食べ物の要求を無視していたら、その場でウンチをしました」
犬に復讐の気持ちは「ない!」
犬は基本的に平和主義なので、仕返しはもちろん腹いせをするような行動もとりません。このケースのように、一見嫌がらせのように見える行動も、「なんとか注目を集めて食べ物にありつきたい!」というアピールだと考えられます。
今回ピックアップした「反省」「ごまかす」「復讐」の気持ちは、どれも犬にはないという判定でした。犬ならではの感情を汲みとって、愛犬とよりよい関係を築いてくださいね。
※犬の気持ちについては諸説あります。この特集では、増田先生の見解をもとに編集室で構成し、紹介しています。特集のジャッジは、「ある」か「ない」のどちらの割合が多いかで決めています。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2024年1月号『慰め、やきもち、羨望 etc. シーン別で人のように感じているのかをジャッジ! この気持ち、犬にもある?ない?』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。