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犬と猫、そして人とこれからやっていきたいこと vol.4【いぬねこ宅の幸せスタイル】

vol.4 犬と猫、そして人とこれからやっていきたいこと

今回は、「犬も猫も、そして人も自然と笑顔になれる空間」をめざす俵森さんのお店づくりと保護犬活動についてご紹介します。

みんなが自然と笑顔になれる空間

取材の日。お店に朝一番でやってきたのは、ご近所さん。「うっかりして、犬のごはんを切らしてしまってー。あー、これこれ。これがないとうちのコ(犬)ダメなのよー」。お客さまの元気な声に、こちらまで明るい気持ち。

そして昼下がりには、ご近所の若いママさんたちが子どもを連れて「お茶、いいですか?」とやってきました。「あらら、ここはドッググッズのお店ですよ」と思いながら状況を見守っていると、「あ、いらっしゃーい!」と迎える俵森さん。

そうでした。ここは、犬や猫だけでなく、人のための空間でもあるんですよね。ふりそそぐ日差しを浴びながら、テラスでおしゃべるするママさんたちの、リラックスした表情が印象的。これが俵森さんが目指しているという「犬も猫も、そして人も自然と笑顔になれる空間」なんですね。
ドアを開けると店内はこんな。最近は老犬のためのバギーも人気
新作のドッグウェア。軽くて柔らかな素材で伸縮性があり着心地よさそう

暮らしの延長線上で

vol.1でも書いたように、pas à pas は一見「ここ、お店?」という佇まい。門扉からのアプローチ、その余裕のある空間を歩いていると、本当にどなたかの家を訪ねるような気分になります。

確かに「犬や猫、人の暮らしのあれこれを扱うお店だから、暮らすようにお店をする」というのは、説得力がありますね。「このマット、うちの玄関にも合いそうだわ」なんてイメージしやすいし、確信を持って気持ちよくモノを選ぶことができそう。

店内のゆったりしたディスプレイを眺め、「あのセーターは、うちの犬に似合うかなぁ」、「愛犬の誕生日には、新しいカラーをプレゼントしようかな。でも犬的には、おいしいおやつのほうが喜ぶかしら……」なんて考えながらお茶を飲むひとときは、想像しただけも癒されます。
コボ「おかあしゃんのマッサージ、気持ちいい〜」
ナジャ「次はあたしね!」1Fのパティオにて。

愛犬とゆったり過ごしてもらうために

もちろん犬も一緒に入れる空間なので、犬と飼い主の気分転換にもなりそうです。
そのことに話を向けると、俵森さんは

「そうですね。犬と猫と、そして人にとって、くつろげる空間でありたいと思っています。欧米など海外では、飼い主と一緒に犬も当たり前のように電車に乗る国もあるし、公共の施設に一緒に行ける国もありますよね。それが本当にうらやましくて。日本もそうなったらいいなぁと思うけど、なかなか叶いません。

なので、せめてこの空間に来たときだけでも、犬も人もゆったり過ごしてほしいんです。散歩の途中にも気軽に寄ってもらったり、1Fは、おいしいフレンチ総菜のお店なので、遠方から来られても1Fでランチを楽しんでもらって、1Fと2Fを行ったり来たりしながらこの空間を楽しんでもらえたらうれしいですね」
「どうしたらたくさんおやつをもらえるかしら?」ナジャとコボが会議中……。

いつも保護犬たちのことが気になって・・・

また、最近では保護犬活動にも興味を持っている俵森さん。秋にはチャリティーセールを行いました。

「保護犬たちのことがいつも気になっています。身勝手な人間の犠牲になるのは、いつも動物たちなんですよね。活動については、関心があるものの、なかなか本格的には動けていないのですが、広い視野を持ちながら自分のできることを続けていきたい。いつか日本も殺処分ゼロの国になれるといいなと思います」

そう話す俵森さんの視線の先にはコボ。
そうでした、コボも原発40キロ圏内でさまよっていたところを保護された犬。俵森さんのところにやってきて約1年、少しずつ表情も和らぎ、だいぶ家庭犬らしくなってきたよう。コボも、今の環境を受け入れ、満足しているようです。よかったね、コボ。

ナジャとコボをパートナーに

今日も俵森さんは、犬たちとお店番しながら、商品のデザインを考えています。そして、どうしたらもっとたくさんの人に喜んでもらえるか、いい商品を提供できるかを、いろいろ試しています。大変なこともあるけれど、この空間が好きだからがんばれる。
俵森さんが今後やってみたいことは?

「うーん、いろいろあるけど、とりあえずは『来てよかったな、買ってよかったな!』と思ってもらえるような空間と商品を提供していきたいですね」
森さんをナジャが気遣って

犬がそばにいるから、いいアイディアも浮かぶそう。ということは、ナジャとコボ、俵森さんにとってはビジネスパートナーでもあるのね……?

お店では、犬の手編みのセーターやフレッシュリースの作り方などのワークショップも定期的に開いています。春には、大人気のぬいぐるみ作家・金森美也子さん(先月の「いぬねこ宅の幸せスタイル」に登場)の『いぬねこ展』も開催予定とか。気になる方は、HPなどをチェックしてみてくださいね。
ぬいぐるみ作家・金森美也子さんの初期の作品で、当時の看板犬シュナとハンナ。今も俵森さんのそばに。
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