犬によく見られる『喜・怒・怖・安』の感情。それぞれの感情のとき、犬はどのようなしぐさをするのでしょうか。今回は、この4つの感情を表す犬のしぐさと、飼い主さんがそのときに取りたい“ベストな対応”についてご紹介します。
犬が『喜』の感情を感じているとき
犬は喜びを感じると、しっぽに気持ちが表れます。犬が「しっぽを高くあげる」「小刻みに振る」というしぐさは、わかりやすいですね。
他には「口角をゆるめる」「目をキラキラと輝かせる」などの表情で、嬉しい気持ちを表現することもあるようです。
喜びの感情にお返しすると絆が深まる
もし犬が喜んで近寄ってきたら、飼い主も「おはよう」などと挨拶をして、笑顔を返してあげましょう。「あなたが喜んでいると、私も嬉しいよ」と犬に伝えると、犬との絆がより深まります。
犬が『怒』の感情を感じているとき
犬が怒っているときは、顔の表情や姿勢に気持ちが表れます。「歯をみせる」「マズルにしわを寄せる」「耳を寝かせる/立てる」「うなり声を上げる」「前のめりになる」などしていたら、犬はなにかに怒っているのでしょう。
怒りの原因を取り除いてあげることが大切
犬が怒るのは「これ以上無理です」というサインなので、なぜ怒っているのか原因をみつけて取り除くことが大切です。
例えば、お手入れしているときに怒るなら、犬の機嫌がいいときにお手入れしたり、一度に行う量を減らしたり、おやつをあげて喜ばせたりして、お手入れのやり方を工夫しましょう。
また、犬が怒るまでやらないことも心掛けたいです。
犬が『怖』の感情を感じているとき
犬が恐怖を感じているときは、その気持ちが体全体に表れます。「しっぽを下げる・丸める」「背中を丸めている」「体をこわばらせる」「顔をそむける」などしていたら、犬は恐怖を感じているのでしょう。
その場からに逃げたくなって、実際に逃げてしまうこともあるようです。
怖い気持ちに同調しないで
もし犬が恐怖を感じていても、飼い主さんは心配したり同調したりせずに、いつもと同じ顔を犬に見せてあげましょう。そうすることで、犬も安心できます。
また、犬が怖がることが予想できる場合は、事前に抱きかかえて回避させるのも有効です。
犬が『安』の感情を感じているとき
犬が安心しているときは、体や顔の表情が柔らかくなっています。「崩したフセをしている」「お腹を見せている」「体に力が入っていない」「目を自然に開けている」「ほがらかな表情をしている」ときは、安心しているのでしょう。
安心の感情が続くようなしつけを
安心するのはいいことなので、直す必要はありませんが、リラックスしている状態をほめてあげることで、いつも安らかな気持ちでいられる犬にしつけることができます。
ほめる言葉をかける、ご飯をあげるなどして、安心しているといいことがあると感じさせてあげましょう。
犬の気持ちに寄り添った返事やお世話をすれば、犬と飼い主さんの信頼関係も深まっていくはず。ぜひ参考にしてみてくださいね。
参考/「いぬのきもち」2017年5月号『喜・怒・怖・安きもち別対応つき 絆を強めるお世話の工夫』(監修:ジャパンケネルクラブおよび日本警察犬協会公認訓練士 日本動物病院協会家庭犬しつけインストラクター 戸田美由紀先生)
文/こさきはな
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。