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犬が「寝ながらしっぽをブンブン振る」のはなぜ?考えられる2つのポイントを獣医師が解説
犬が寝ているときに、しっぽをブンブンと振っているのを見たことがありませんか? 「寝ているのになぜ?」と、不思議な行動ですよね。
犬が寝ながらしっぽを振る心理について、いぬのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
犬が寝ながらしっぽを振るときの心理2つ
——寝ながらしっぽを振る犬がいるようです。どのようなことが考えられますか?
いぬのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「ごく浅い睡眠のタイミングで夢を見ていて、その夢に関わる行動としてしっぽを振っている可能性があるでしょう。
もしくは、ウトウトしているだけで実はまだしっかり寝ておらず、飼い主さんがそばに居ることなどに対する嬉しい気持ちを、しっぽで穏やかに表現している可能性などが考えられます」
——そういった理由があったのですね。寝ながらしっぽを振っているとき、「大丈夫かな?」と思う飼い主さんもいるでしょうが、どのようにしてあげるのが望ましいですか?
獣医師:
「基本的には寝ている、もしくはその直前のウトウトとまどろんでいる状況なので、むしろ刺激しないでそっとしておいてあげるほうがよいでしょう」
愛犬の寝姿を見守ることも健康管理のひとつ
——しっぽを振る以外に、寝ているときに見られる犬のしぐさで、注意が必要なものはありますか?
獣医師:
「たとえば、レム睡眠(脳が活発に活動している浅い睡眠)の際に見られる、急速眼球運動や、手足のぴくつきなどの寝ているときのしぐさは、入眠中の脳の活動や見ている夢などの影響によって、健康な状態の犬でも見られる場合も少なくありません。そのため、睡眠中のしぐさだけに注目して、注意が必要かどうかを判断することは困難かと思います。
そこで、もしも愛犬が寝ている際のしぐさで何か気がかりを感じた際には、まずは動画などでそのしぐさそのものの記録を残しましょう。それと合わせて、寝ているときだけではなく、起きている際の愛犬の行動やしぐさも同じように観察し、それらを併せてかかりつけ医に相談するなどの対応がおすすめです」
——日頃から愛犬の様子を観察しておくことが大切なのですね。
獣医師:
「そうですね。具体的な姿勢やしぐさそのものではないものの、愛犬の寝る際のしぐさが『以前と違う、変わった』という変化に注目することで、不調やストレスに早く気付いてあげることができる場合があります。
たとえば、もともと四肢を伸ばしてあおむけで寝ていたような愛犬が、足を折り曲げてお腹を守るように丸まって寝ているなど、寝る際の姿勢が急に変わった際には、体調不良やストレスなどに伴う寝姿の変化の可能性を考えます。
こういった目線で愛犬のいつもの寝姿を見守ることも、健康管理のひとつになりますのでおすすめです」
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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