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猫とは違う理由があった! 犬が飼い主さんに「頭をこすりつける」心理

犬が飼い主さんの体に、自分の頭をこすりつけるようなしぐさをすることがあります。この行動にはどのような理由があるのか、いぬのきもち獣医師相談室の先生が解説します。

犬が飼い主さんの体に頭をこすりつけてくるワケは?

見つめる秋田犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
犬が飼い主さんの体に頭をこすりつける理由について見る前に、まずは猫の行動の理由について取り上げ、比較してみたいと思います。

猫が飼い主さんの体に頭をこすりつける理由

犬ではなく猫の場合は、頬やあごなど顔の周辺から自分自身のニオイを出す部位があります。

それを縄張り内の決まった場所や、獲物・お気に入りのおもちゃ、または飼い主さんにこすりつけることでニオイを上書きしてつけて、「“ここの場所”(もしくは“これ”や“この人”)は自分のもの」と主張するために、頭をこすりつけることがあります。

また、口の届かない部分へのグルーミングの要求として、頭を盛んにこすりつける行動をすることもあります。

犬が飼い主さんの体に頭をこすりつける理由

見つめるカニーンヘン・ダックスフンド
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一方、犬の場合は猫のような理由で頭をこすりつける行動は、ほとんど見られません。ニオイによる縄張りなどの主張は、体をこすりつけるのではなく、主に排せつ物や肛門のう液などによるマーキングで行います。

また、グルーミングの要求として頭をこすりつける行動をすることも、ほとんどありません。

しかし、特に犬に多く見られがちな本能的な行動として、お気に入りのおもちゃや道に落ちているものなど、何か興味をそそられるものに対して夢中になって興奮すると、その対象に対して背中からゴロンと横になって寄り添い、そのまま首筋や背中、頭を激しくこすりつけるしぐさをすることがあります。

この独特なしぐさをする明確な理由はまだ解明されていませんが、一般的には、その対象に対する強い好奇心や興味で気持ちが高ぶり、興奮した際に特にこの行動が見られがちです。

そういった事例を参考にすると、愛犬が飼い主さんに頭をこすりつけてくる行動は、たとえば…
  • 「大好きな人がそばにいる」という嬉しい気持ち
  • 「遊んでもらった」「たくさんなでてもらった」という楽しい気持ち

など、良い感情で気持ちが高まった際に見られる行動のひとつである可能性も考えられるでしょう。

「学習の結果」で見られる行動の場合も

見つめるチワワ
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また、たまたま頭をこすりつける行動をした際に、飼い主さんに優しい声掛けをしてもらったり、なでてもらったりなど、愛犬にとって嬉しい結果が得られた経験があるのかもしれません。

その際には、「飼い主さんに頭をこすりつけると、良いことがある」という学習をする可能性もあるでしょう。

そういった経験を通じて、頭をこすりつけるしぐさをするようになる場合もあると考えられます。

飼い主さんの体に頭をこすりがちな犬の特徴は?

見つめるキャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
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愛犬が飼い主さんに頭をこすりつけるしぐさは、飼い主さんの存在そのものや一緒に楽しく過ごすことなどに対し、嬉しくて楽しくて、つい夢中になって見せている可能性があります。

また、「こうすると、良いことがある」と学習した結果として、その行動を積極的にする可能性があるしぐさと考えられます。

そういった点からは、素直に楽しい気持ちを表現する子犬のような無邪気な気質を持っている犬でも、おっとりしていて落ち着いた穏やかな気質の犬でも、頭をこすりつける行動をとる可能性はあると言えるでしょう。

犬が頭をこすりつけるのは、愛情表現のひとつ

見つめるポメラニアン
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
いずれにしても、こういった行動は愛犬からの愛情表現のひとつの形でもあると思います。

過剰に興奮しているのでなければ、その行動に対して穏やかな声掛けをしてあげたり、なでてあげるなどの対応で応えてあげることで、愛犬との絆をいっそう深めることもできるかと思います。

(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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