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標高1,420mから犬と眺める大パノラマ【穴澤賢の犬のはなし】

先代犬の「富士丸」と犬との暮らしと別れを経験したライターの穴澤賢が、
数年を経て現在は「大吉」と「福助」(どちらもミックス)との暮らしで
感じた何気ないことを語ります。

これまで書いてきたように、山の家に行く度に何かしら作業をしている。毎年の恒例行事の草刈りから、せっせとウッドチップをドッグランに運んだり、雨の当たる壁やテラスや階段のオイルステインを塗り直したり、次から次にやることが出てくる。だからゆっくり休んでいる暇などない。

音を嫌がる大吉

それはそれで構わないし、普段はパソコン仕事であまり動かないからいい運動になる。ただ、そうした作業をするときの問題がひとつある。大吉が嫌がるのだ。音に敏感な大吉は、草刈り機の音がすると落ち着きがなくなる。電動サンダーの音もだめなので、山の家のリノベーション期間は大変だった。
動物病院やシャンプーなど、彼らの健康に関わることならいくら嫌がっても「知らん」という態度で接するが、そうでないことならできるだけ避けてやりたい。草刈り機のエンジン音や電動サンダーの何が嫌いなのかは知らないが、嫌なものは嫌なのだろう。誰にだってそういうことはある。
では作業するときはどうしているのかというと、出来る限り短時間で終わらせるか、ご近所のカール家が来ているときはそこに非難してもらうか、長くかかりそうなときは嫁とどこかに出かけてもらうようにしている。そうすれば、心置きなく草刈りをしたり、電動サンダーが使える(別に好きでやっているわけではないのだが)。

山の家に近い、絶景スポット

ところで、八ヶ岳にある「創造の森」というところをご存じだろうか。ここは山の家から車で20分ほどの富士見町にあるのだが、鹿の湯から自動運転の「天空カート」(犬OK)というものに乗り、20分かけて登っていく。
終着点には展望台があり、180度の大パノラマが広がっている。標高1420メートルなので晴れた日は南アルプスや富士山が見渡せるという。サイトには動画もあるが、実際にそこに立って見ると遥かに気持ちいいだろう。
標高が高いから涼しく(秋は寒いくらいだから薄着に注意)、暑がりの犬もきっと快適だと思う。落ち着いたら犬と一緒に出かけてみてはいかがだろうか。
ちなみに私は、まだ行ったことがない。カール家と嫁と大福が「創造の森」で景色を楽しんでいる間、家に残ってずっと草刈りをしていたから。作業が全部終わったら行ってみたいと思っている。サイトには11月下旬までと書いてあった。それまでに終わりそうにない。



プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。2015年、長年犬と暮らした経験から「DeLoreans」というブランドを立ち上げる。

ブログ「Another Days」
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大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雷と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。

福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。
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