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水を極度に嫌がる犬【穴澤賢の犬のはなし】

先代犬の「富士丸」と犬との暮らしと別れを経験したライターの穴澤賢が、
数年を経て現在は「大吉」と「福助」(どちらもミックス)との暮らしで
感じた何気ないことを語ります。

以前、紹介した八ヶ岳の犬OK居酒屋「MIC HOUSE」は、ランチ営業もやっている。テラス席はもちろん店内も犬OKだが、この日は天気が良かったのでテラス席にした。

涼しいからテラス席も快適

都会の夏のテラス席は、犬連れにとってあり得ないと思うが、ここは標高1200mくらいだから涼しい。さらにこれからの季節は、日中でもちょっと肌寒いくらいになるから犬にとっては快適だろう。ランチメニューも充実していて、この日は「ステーキどーん」を頼んだ。
店の近くには小川が流れており、オーナーと愛犬ベスはいつも散歩しているというので、ランチ営業が終わるのを待って一緒に行ってみることにした。すると歩いて5分くらいで、木陰に整備された小川があり、きれいな水が流れていた。散歩コースとしては最高じゃないか。
川を見るなり、ベスとご近所さんのカールは飛び込み大喜びしている。水深も浅いのでまったく問題ない。水しぶきをあげながら大はしゃぎして遊んでいた。
そのうち、ベスが川に落ちていた流木を拾ってきては、無造作にボトッと落としていた。何がしたいのか。でも何となくそれが楽しいのは伝わってくる。
川に入って探索したら、おもむろに上がってブルブルするのを繰り返す。その度に水しぶきが大量に飛んでくるが、よっぽど水が大好きなんだろう。
いっぽう、大吉はそんな姿を見て「何が楽しいんだろう、あいつら」という顔をする。川に入ろうなんてまったく思わない様子で、ただたたずんでいる。

大吉が水を嫌がる理由

毎日、砂浜を散歩していても水に入ろうとしないのはいつものことだが、その原因は私にあるのかもしれない。その昔、福助を迎える前だったが、南伊豆に遊びに行ったときは海に入るのを別に嫌がってはおらず、自ら入ったりもしていた。
そこで私が面白がって、腰くらいの深さのところまで抱っこして連れていき、そこで放して「泳いでみろ!頑張れ!」と笑いながら写真を撮っていた。それがいけなかったのかもしれない。
以来、大吉は自ら水に入ることはなくなった。きっと迷惑だったんだろう。泳ぎが上達すればと思っただけだったのだが、申し訳ないことをした。
大吉はまだ分かるのだが、福助がなぜ水を嫌がるのかはまったく分からない。一度も嫌な思いはしていないはずだが、足先が濡れることすら避ける。この日も川からなるべく離れて、一刻も早く帰りたいオーラを出していた。
小川には何カ所か飛び石があり、そこなら濡れずに渡れるので、大吉はひょいひょい渡る。しかし福助は近寄ろうともしない。いくらなんでも飛び石くらいは渡れるようになれよと、抱きかかえて中洲に渡ってから、飛び石の前で呼んでみたが、福助はなんとジャンプして渡ったのだった。その動画はインスタにアップしたが、こんなときだけ恐るべき跳躍力を発揮するとは。理由は分からないが、雨とシャンプー以外で濡れるのは絶対嫌らしい。分かった分かった、もう帰ろう。
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