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さまざまな境遇からレスキューされた犬たちの命をつなぐカフェ。その信念やこだわりとは?

保護犬と新しい飼い主さんの出会いの場を提供する「温もりカフェ」を東京都墨田区にオープンした鳥海亜里沙さん。その取り組みを紹介します。

1回目の記事|「少しでも犬を助けることにつなげたい」保護犬のためのカフェを開業した女性、その想いを聞いた

2回目の記事|バイトをかけもち、物件探しに奔走……。苦労を乗り越え、保護犬にあえるカフェを開業!

保護犬のことを第一に考えたシステムに

元繁殖犬のペキニーズのイブくん(推定6才)。ひとめぼれしたカフェの常連さんに譲渡されました
少しずつ迎える保護犬の数も増えていった鳥海さんのカフェ。保護犬が安全に楽しく過ごせるような工夫もなされています。

まず、カフェのスペースと脱走防止柵の高さに合わせて、保護するのは小型犬だけと決めています。保護したばかりの小型犬はソフトケージが置かれたカフェ内の隔離スペースで1週間程度過ごすようにして、慣れてきたらお客様とふれあうようにするそう。

来客したお客様は、バッグなどの荷物は収納スペースに預け、身軽な状態で保護犬と接します。保護犬にはカフェで用意されたおやつをあげたり、いっしょにおもちゃで遊ぶことも可能。カフェの営業終了後は、保護犬たちは鳥海さんとともに自宅に帰り、ゆっくり散歩してもらえるそう。

気軽に保護犬とふれあってもらい、魅力を伝えたい!

カフェで提供するドリンクは安全のため、すべてフタつきに。こだわりの豆を使ったコーヒーが人気です
「行政が運営する愛護センターや動物保護団体が主催する譲渡会に頻繁に通うことは少し難しかったりしますよね。都心にオープンしたこのカフェでは、保護犬を家族に迎えたい人はもちろん、保護犬とふれあいたいだけの人も、気軽に予約なしで立ち寄っていただけるようにしています。保護犬は普通の犬と何も変わらず、たくさんの魅力をもっていることを多くの人に知ってもらえればうれしいです」と鳥海さん。

また、カフェで気になる保護犬がいた場合、何度も通って相性を確かめることもできるのもメリットに。さらに、「譲渡を希望されるお客様の保護犬への接し方が、間近で確認できるのも安心材料のひとつになるんですね」と鳥海さん。

これまで11頭の命を救ったカフェ

「温もりカフェ」を卒業して新しい家族に迎えられたトイ・プードルのごまくん。7才のときにブリーダー崩壊現場から保護されました
「温もりカフェ」がオープンして約2年、今までに鳥海さんは11頭の保護犬たちを保護して、その命を救ってきました。
「みんな思い出深いコばかりですが、11頭の犬の命をつなぐことができた自分を誇らしく思っています。まだまだ経営は苦しいけれど、このカフェを開業して本当によかったです」

鳥海さんに今後の目標を聞いてみると、「ドッグランがあるバーベキュー場を貸し切りにして、 温もりカフェの卒業犬と飼い主さんの集いを実現できたらいいなと思っています」と語ってくれました。
※各情報は、2021年8月2日現在の情報です。

出典/「いぬのきもち」2021年10月号『犬のために何ができるのだろうか』
取材・文/袴 もな
撮影/尾崎たまき
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