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【獣医師監修】トイレの悩みを楽にしたい!老犬の介助と便利グッズ

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犬も長く生きて老犬になると介護が必要になる場合があります。老犬介護の基本的な考え方やトイレなどの介護方法、経験者に聞いた購入して便利だったグッズについて紹介します。これから介護が必要になる人も、現在介護中の人も、お世話の参考にしてください。

この記事の監修

老犬介護の基本の考え方とは?

なでられる犬
getty

老犬介護の心の準備をする

犬は高齢になると、体だけでなく行動にも変化が出てきます。そんなとき、飼い主さんは「どうして今までできていたことができなくなったのだろう?」と不思議に思ったり、不安に感じたりするかもしれません。
しかし、“老犬はできないことが増えてくるのが当たり前”なのです。犬が年をとるとどのようなことができなくなるのかを知り、心の準備をしておけば、余裕をもって愛犬の介護ができるのではないでしょうか。

介護とは、犬ができなくなったことを手助けすること

愛犬の行動の中で、今までできていたのにできなくなってきたことを見つけたら、まずは体に異変がないか、痛がっている部分がないかなどを確認しましょう。治療により違和感や痛みがなくなれば、これまでの生活に戻れるかもしれません。
しかし、加齢によるものだった場合は、飼い主さんがこの先、手助けする必要があるでしょう。

老犬介護の形はさまざまです。愛犬の状態や好み、飼い主さんの生活スタイルなどに合った方法を見つけ、無理せずに取り入れていくことが大切です。

うまく排泄できないストレスが!症状別に介護法を見てみよう

粗相しちゃった犬
getty

若いころは排泄のコントロールを自然に行えていても、老犬になると膀胱の機能が衰えて、頻尿になったり、我慢できず粗相をしたりしてしまうことも。また老犬になると徐々に筋力が衰えるため、中腰の姿勢がうまくとれず、今までどおりに排泄ができなくなることがあります。

思いどおりに排泄できないことは、犬にとってもストレスの原因になることがあります。また排泄の失敗から体を汚して皮膚病を起こしたり、排泄の必要なときにうまく出せなかったり、免疫力の低下から膀胱炎などの病気にかかったりするおそれもあります。
排泄の際の汚れやニオイは飼い主さんの悩みの種になることもあるので、飼い主さんの暮らしの快適さを守り、愛犬の病気予防と健康状態に合った介護方法を見つけることが大切です。

ふらついて排泄の姿勢がうまく取れない

足がふらつくと、トイレに移動する間、こらえきれずに粗相をしてしまうことがあります。いつも休んでいる場所や寝床の近くに、トイレを移動させると安心です。

そして排泄の際は、後ろ肢が震えて排泄の姿勢がとり辛くなった愛犬のために、お腹や腰のあたりを支えてあげてください。飼い主さんが直接手で支えても大丈夫ですが、介護用ハーネスを使用したり、タオルやマフラーをお腹の下にくぐらせたりして体を支えてあげると、飼い主さん自身の負担が減らせるでしょう。

ふらつきながらも自由に行動している

足がふらついて移動するのが大変な老犬の場合、トイレまでの距離が長いと、間に合わず粗相してしまう可能性も。これまでと変わらず愛犬に自由な移動をさせてあげたい場合は、どこに排泄しても問題がないよう、次のような対策をすると安心です。

・サークルなどで区切った中に愛犬の居場所を作る
・複数トイレを置く
・ペットシーツを敷き詰める

失禁が続くようになったら

粗相することが多くなって飼い主さんが掃除や洗濯の負担を感じたり、長時間留守番させたりするときは、紙おむつを使用するのもよいでしょう。

犬専用の紙おむつは、ペットショップやドラッグストア、ホームセンターなどで購入できます。犬用は少し高めですが、人の赤ちゃんが使うおむつにしっぽの穴をあけて使用したり、尿取りパッドを重ねたりすると、紙おむつ代の節約になるでしょう。

紙おむつや尿取りパッドは蒸れやすいので、使用する場合は陰部や皮膚のかぶれに注意しながら、こまめに取り換えるようにしてください。

寝たきりになった

寝たきりの犬は寝床でお漏らしをしてしまうこともあるので、寝床を汚さないための工夫が必要です。寝床のマットの上に防水加工のシートやビニールシートを重ね、その上にトイレシーツを敷いて、何重にも漏れを予防しましょう。さらにその上にペット用シーツを敷いておけば、愛犬がオシッコを漏らしても、一番下のシートまでは汚れる可能性は少なく掃除が簡単になります。
愛犬の体にオシッコが付着したままにしておくと、皮膚炎やニオイの原因になるので、排泄後はウェットティッシュやドライシャンプーを使ってキレイに拭いてあげましょう。

また寝たきりになると血行不良になって床ずれが起きやすくなるので、適宜寝返りを打たせる必要があります。床ずれ防止マットやクッションを使うと、寝返りを打たせたときの負担を軽くすることができるため、寝たきりになったらすぐに用意するとよいでしょう。

自力で排尿や排便ができなくなった

寝たきりになり、お尻まわりの筋力が弱まると、排泄がしにくくなる犬もいます。排泄ができなくなった犬の介護は、初めのうちは難しいので、動物病院で指導してもらうといいでしょう。下腹部をさすったり、肛門を刺激したりして愛犬の排泄を促しますが、排尿と排便でケアの方法が違うので、詳しく説明します。


・排尿の補助
下腹部をさすって刺激します。なかなか出ないときは、下腹部の膀胱のあるところをやさしく両手で挟んでお尻側に押して圧迫してあげましょう。
オシッコが膀胱に残っていると細菌が繁殖しやすくなり、膀胱炎などの病気になってしまうことがあるため、できるだけすべて出し切るようにしてあげたいです。

・排便の補助
排便を促すためには、肛門付近の筋肉を刺激する必要があります。
まずはしっぽを持ち上げて肛門を囲む筋肉を手で軽くもみます。肛門の方に押し出すようにもみほぐすと、便が出やすくなります。

排泄の介助以外に、飼い主さんができること

伏せる犬
getty

愛犬の体を清潔に保つ

排泄物がお尻まわりに付着して残ってしまうと、愛犬の体が汚れる原因になります。愛犬のしっぽを持ち上げて、肛門付近の毛をバリカンで内側から外側に向かってカットしておくと、毛についた汚れが落としやすくなるでしょう。
毛を短くしても汚れが付着しないわけではないので、排泄後は、濡らして固く絞ったタオルやペット用のウェットティッシュで、汚れを拭き取ってあげてください。

家の中を清潔に保つ

老犬は、思わぬ場所で粗相してしまうことがあるので、手早く室内をきれいにできる方法を知っておくことは、飼い主さんのストレス軽減につながります。

フローリングの場合

フローリングの床は汚れが拭き取りやすいので、素早く拭き取ってあげれば、汚れやニオイが気になりにくいでしょう。次の手順を試してみてください。

  • 雑巾やタオルで拭く前に、ペットシーツでオシッコなどの水分を吸収する
  • その後、洗剤を使ってタオルや雑巾などで床を拭く

カーペットの場合

カーペットの汚れは、段取りさえ間違わなければニオイやシミをおさえられます。次のやり方を試してみてください。

  • ペットシーツで水分を吸い取る
  • タオルなどで汚れを拭き取る
  • 仕上げに重曹をまいて、1~2時間ほど置き、後に掃除機で重曹を吸い取る

トイレの介護に役立つグッズ8選

おむつを着用しているシニア犬
Getty

はじめて介護するときは苦戦するものですが、それでもグッズを活用することで、お世話がずっと楽になったと感じられる可能性もあります。

さて、ここで、犬の介護を体験したmakiさんに、実際に使えて便利だったアイテムを教えてもらいました。makiさんは、現在4頭のゴールデン・レトリーバーと暮らしています。愛玩動物飼育管理士2級、JKC愛犬飼育管理士、ホリスティックケアカウンセラーの資格をもち、これまでに補助犬の繁殖ボランティアや寝たきりの犬達の介護、保護犬の活動などを経験されています。

「私が、初めて寝たきりとなった大型犬の介護をしたときは、排泄時に自力で立てないので支えながらサポートしたり、おしっこやうんちで体が汚れてしまうなど排泄のお世話に苦戦しました。何頭も経験していくうちにさまざまなグッズを活用するようになり、お世話が前よりずっと楽になりました。介護の必要となった犬のお世話で実際に役立った大型犬の排泄ケアグッズをご紹介します」

ペティオ (Petio) ずっとね 紙おむつ

【Amazon】ペティオ (Petio) ずっとね 紙おむつ 中型犬用 2L 価格585円 (税込) ※2020年11月の記事制作時

「大型犬が自力で立って歩いて排泄ができなくなると、排泄の時間を見計ってハーネスで体を支えながら立たせた状態で排泄を促す、寝床でそのまま排泄させる、オムツをつける方法があります。でも、季節や体の調子によっていつも通りの時間に排泄をしないときもあるので、愛犬のお漏らしする回数が増えたらオムツをつけておくと安心です。
寝床や室内がおしっこやうんちで汚れてしまうとお部屋の掃除も大変になります。できるだけオムツをつける時間を減らしたいと、犬にオムツをつけることに最初は抵抗がありましたが、オムツの着用で排泄のケアがとても楽になりました。ただし寝たきりの犬に長時間オムツを履かせていると、皮膚かぶれやムレ、床ずれの原因となってしまうので、夜間やお留守番時、少し目を離している間などに活用するととても便利です。
寝たきりになると筋肉が落ちて太腿付近に隙間ができて横もれすることがあります。ぴったり合ったサイズでないと漏れの原因となってしまうので、サイズ選びを慎重にすることをおすすめします」

デオシート しっかり超吸収 無香消臭タイプ

【Amazon】デオシート しっかり超吸収 無香消臭タイプ スーパーワイド 23枚 価格2,299円 (税込) ※2020年11月の記事制作時

「排泄のケアで一番問題となるのは、トイレに間に合わなくなること、立ち上がろうとしたり上半身だけで動こうともがいたり、寝返りを打とうとして犬が力を入れたときに寝床でおしっこをしてしまうことでした。
大型犬のおしっこは量も多く、横になって腰を床につけたまま排泄をすると、背中付近までおしっこがついて、体が不衛生になってしまいます。犬があまり動かないときはオムツをしていると安心ですが、寝床をはうように動き回るとオムツがずれて隙間からおしっこが漏れてしまうこともあります。
この対策として、できるだけ体の汚れと寝床の汚れを最小限に抑えるために、犬の体の下にペットシーツを敷いていました。いろんなメーカーのペットシーツを試しましたが、おしっこの戻りと広がりが少ないデオシートの新聞紙見開きの大きなサイズは、多少動いてもペットシーツで吸収してくれるので安心でした。車で病院へ向かう際にも体の下に敷いておくと車内が汚れないのでおすすめです」

人用の防水シーツ(シングルサイズ)

「オムツを使う前になりますが、トイレまで連れていくことができず寝床で排泄しはじめた頃にベッドを何度も汚してしまい、そのたびに洗うのが大変になったので、ホームセンターで人用シングルサイズの防水シーツを購入しました。
少しビニール感が強いものだったので、おしっこをした際に体についてしまいますが、寝床やベッド、日中過ごしている場所におしっこが染み込まなくて済むので大変助かりました。
防水シーツの上に寝かせておくと、寝床をお掃除する際にシーツの角と角を引っ張ることで、少しだけ体を移動させることができたので、お掃除の際にも抱きかかえずにタオル交換ができました。小さく折り畳めるので、犬の介護以外でも泥などで汚したくない場所に使えるなど、持っておくと便利なアイテムです」

洗えるペットシーツ

「寝たきりの時間が増えてきた頃に腰骨の床ずれが起こりました。床ずれの悪化と、ムレやかぶれを防ぐためにできるだけオムツを外していたため、防水シーツよりも吸水力のある洗えるペットシーツを購入しました。汚れたら洗わなければならないことと、洗うと乾きにくいデメリットはありますが、新聞紙サイズよりも大きなサイズでおしっこと床ずれから出る浸出液を吸収してくれるので、体の下に敷くと重宝しました。洗えるペットシーツはいろんな色がありますが、おしっこの色も確認できたので白いものを選んで使っていました」

人用おむつ

「犬用のおむつは少々割高なので、コスパをよくするために人用おむつを使ってみました。しっぽを通すための穴は、最初は大きく開けて場所探しを行い、上手くいったら見本として1枚保管し、同じ場所に穴を開けるようにしていました。人用のオムツはいろいろありますが、うちの犬は吸収力の高い大人用パンツタイプのおむつを前後を反対にして使っていました。
パンツタイプは取り換える際に両側をハサミで切って交換すれば、汚れが体につきません。しっぽ用の穴からポリマーがこぼれてしまうので、少し太めのマスキングテープで止めていましたが、作業に時間がかかりました。硬いものが切れるような刃が太めで切れ味の良いハサミで力を入れて押し切ると、切り口が縮んでポリマーが出にくくなるので、多少のこぼれは気にせずテープを使う箇所も少なくなりました」

速乾 ソフトメッシュ 防水シーツ(セミダブル)

速乾 ソフトメッシュ 防水シーツ[掛け布団カバー/セミダブル] 170x210cm 価格3,480円(税込) ※2020年11月の記事制作時


「まだ支えれば立ち上がれる状態の際に、膀胱炎や排泄のコントロールがうまくできないことが原因で、寝床で頻繁に大量のおしっこをすることがありました。お気に入りも寝床もおしっこで汚れてしまい洗濯中は柔らかい場所で寝かせるところもなくなってしまったため、犬のベッドを汚さないためにセミダブルサイズの防水掛け布団カバーを購入したところ、とても使い勝手が良かったです。
いつものベッドをこの掛け布団カバーで丸ごと包んでチャックを閉じて、はみ出た部分をベッドの下に折り返せば、大型犬用の大きなサイズのベッドも、人用の折り畳みマットも感触はそのままで防水仕様になります。防水生地とそうでない布生地と裏表どちらも使えるのですが、乾くのが早いので洗濯時も助かります。さらさらしているので犬が嫌がる様子は全くありませんでした」

ペット用ウェットおしぼり

ペット用身体拭き使い捨ておしぼりタオル ワンダータオル 価格2,341円(税込) ※2020年11月の記事制作時


「排泄のお世話は汚れた体を清潔にしないと不衛生になってしまいますし、お部屋のニオイも気になります。犬友さんからいただいてとても役に立った、使い捨てウェットタオルを紹介したいと思います。個別包装になっている厚手のウェットシートで、植物由来の消臭成分と天然繊維を使用しているため犬にも安心して使えます。体がおしっこで汚れてしまったとき、角を破ってレンジでチンすると数十秒でホットタオルになるので、ニオイや汚れをきれいに拭くことができました。大判なので、広げて折り返すと何度も清潔な面で拭くことができます。旅行時にもとても便利な使い捨ておしぼりです」

ウォータレスシャンプー

【Amazon】A.P.D.C. ウォータレスシャンプー 200ml  価格1,650円 (税込) ※2020年11月の記事制作時

「寝たきりや寝たきりに近い犬は、内ももや後ろ足、腰周りにおしっこやうんちのニオイが残りやすく、清潔にしていてもニオイが気になることがあります。元気な成犬は体が汚れたらシャンプーをすればきれいになりますが、体力のない犬や足腰の立たない犬のシャンプーをするのはとても大変です。普段は拭き取るだけでも、体が汚れてしまったら水を使わないシャンプーをするとお尻まわりのニオイ残りが軽減できます。お水がいらない泡タイプのシャンプーなので、すすぎ残しを気にすることなく、拭き取るだけでOKなのでおすすめです。一気に頭から足まで全部をきれいにしようとしなくても、一番気になる部分だけを洗えるので、短い時間で犬に負担をかけずに簡単にドライシャンプーができました」

愛犬と末永く楽しく過ごすために

白髪の女性と犬
getty

makiさんの経験からのお役立ちグッズとその使い方はとても参考になると思います。
日本の飼い犬の寿命が年々長くなっているいま、愛犬と末永く楽しく過ごすためにも、病気の予防や治療だけでなく、愛犬が高齢になったときの介護についても、早めに考えて準備しておきたいですね。

今回紹介したようなことを毎日すべてやろうとすると、飼い主さんにかなりの負担がかかり、ストレスがたまってくるかもしれません。飼い主さんのイライラが愛犬に伝わってしまうと、かえって落ち着きをなくしてしまうので、ストレスをためないように無理せずできることから始めてみましょう。最近は介護を得意としたペットシッターさんや施設もあります。またかかりつけの病院に少し預けるなどして、飼い主さんの休む時間もうまく作ってください。

シニア犬になると、排泄の不便さだけでなく、夜鳴きや認知症の症状もあらわれることがあります。
夜鳴きや認知症のお世話について知りたいかたは、こちらの記事も参考にしてください。

監修/石田陽子先生(石田ようこ犬と猫の歯科クリニック院長)
文/こさきはな
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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