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【獣医師監修】犬の認知症(痴呆)なりやすい犬種、症状や治療法
動物医療の進歩で犬も高齢化が進み、「認知症」を患う犬が増えてきています。今回は、犬の認知症の原因や症状になりやすい犬、治療・予防方法について解説します。自宅でのケア方法や認知症に効くサプリメントについてもご紹介するので参考にしてくださいね!
犬の認知症の症状・治療法とは?
認知症の原因・なりやすい犬とは?
近年は犬も高齢化が進み、11才~15才頃(早いケースでは7才~8才)から認知症の症状が出やすくなると言われています。どの犬種でも発症リスクはありますが、とくに柴犬などの日本犬に多いことがわかっています。
犬の認知症の症状・特徴
【認知症の特徴的な症状】
・夜中に突然吠える(夜鳴き)/徘徊する
・日中の睡眠時間が増え、昼夜逆転の生活になる
・普通に歩いている途中で何度も家具などにぶつかる
・同じところをグルグルと徘徊する
・異常に食欲がでる(が痩せてくる)
・排泄が上手くできなくなる(おもらし・そそうなど)
・物事に対する認識力が低下し、反応が悪くなる(名前を呼んでも無反応など)
7才以上の犬でこのような症状が出たら(とくに複数認められたら)、まずは認知症を疑って早めに動物病院を受診してください。また認知症でなくても、脳や神経の病気を患っている可能性があります。“単なる老化現象”と放置することはやめましょう!
認知症の治療法や効果的な薬はあるの?
また、夜鳴きや深夜の徘徊の改善のために、鎮静剤を使用することもあります。しかし、副作用(抑うつやふらつきなど)が出ることもありますので、獣医師とよく相談してから決断するようにしましょう。
認知症の犬の家庭でのケア方法(対処法)
愛犬の認知症に:散歩や日光浴をさせて昼夜逆転をリセット
愛犬の認知症に:積極的に運動をさせて症状の進行を抑制!
また散歩に連れて行けば、外のニオイを嗅いだり土の上を歩いたり、ほかの犬と交流したりと犬の五感を刺激するため、認知症の症状抑制・改善の効果が期待できます。体力がなくて歩くことが難しい犬の場合は、抱っこやカートに入れて連れて行くのもおすすめですよ!
愛犬の認知症に:部屋の環境を整えて犬の安全確保を!
愛犬の認知症に:声かけやスキンシップを頻繁にするように心がける
このように、些細なことでもいいので頻繁にコミュニケーションをとるように意識するだけで犬に安心感や幸福感を与え、認知症で塞ぎがちな気持ちも明るくなるといいます。スキンシップや声かけは、非常に重要な認知症のケア方法の一つといっていいでしょう。
犬の認知症に効果的な食事管理やサプリメントとは?
犬の認知症の食事管理とは?
とくにDHAやEPAは、神経細胞や血管の健康の維持に働く効果も期待できるので、犬用の煮干しなどをおやつに取り入れる飼い主さんもいるそうです。
犬の認知症にサプリメントを取り入れることも
犬の認知症のためのサプリメントやドッグフードの選び方
気になるサプリメントやドッグフードがある場合も、購入前に獣医師に相談しましょう。体質や体調、薬を飲んでいる場合は飲み合わせに問題ないかなど、必ず確認してから与えるようにしてくださいね。
犬の認知症の予防は難しい!だからこそ早期発見が重要◎
認知症は早期に発見して早い段階で治療に入れば、進行の抑制や改善効果が期待できる病気です。疑わしい症状が気になったら、迷わず動物病院を受診するのが大切ですよ◎
「いぬのきもち」2017年6月号別冊『すこやかなシニア犬になるための20のことば』(監修:佐々木彩子先生)
「いぬのきもち」2017年5月号『愛犬の栄養学事典』
「いぬのきもち」特別編集『犬との暮らし大事典』(監修:西川文二先生)
「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『病気・症状データベース(認知障害)』
監修/玉原智史先生(ひろ中央動物病院院長)
文/hasebe
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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