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複数飼いは大変かどうか【穴澤賢の犬のはなし】

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先代犬の「富士丸」と犬との暮らしと別れを経験したライターの穴澤賢が、
数年を経て現在は「大吉」と「福助」(どちらもミックス)との暮らしで
感じた何気ないことを語ります。

現在、犬と暮らしている人の中には、もう1頭迎えたい気もするけど不安でなかなか踏み出せない方もいるのではないだろうか。私自身、大吉との暮らしに福助を迎えるときは、果たして仲良くなれるのか、うまくやっていけるのか、分からないことばかりだった。

複数飼いをして分かったこと

そんな私も、大吉と福助との暮らしがもう8年になるので、複数飼いについて分かったことを書いてみる。あくまでも私の考えだが、何かしらの参考になればと思う。
 まず、複数飼いは大変かどうか。1頭が2頭になるわけだから、やることも2倍になるので大変そうだと思うかもしれないが、実はそんなに変わらない。散歩に行くのも一緒だし、歩く距離が2倍になるわけではない。ごはんの支度も同時なので苦にはならない。

たしかに食材やフード、フィラリア予防薬、ワクチンなどは2倍になるが、なぜか犬にかかる費用は負担に感じない。これはすでに犬と暮らしている人は分かると思う。自分への思いがけない出費は痛く感じるのに、犬に対しては「まぁ仕方ない」となる謎。

次に、仲良くやれるかどうか。これは何ともいえない。わが家の場合、大吉が寛大だったため幼い福助をわりとすんなり受け入れてくれたが、あまり仲良くないという複数飼いの方の話も聞いたことがある。これまで実際に聞いた割り合いでいえば、仲良くやっている方が多く、けんかはしないがそれなりの距離がある方がやや少ない。一緒の部屋に入れるとガチげんかになるケースはかなり稀だが、そういうこともある。

暮らしてみないと分からないこと

それは暮らしてみないと分からないので「里親募集」で保護団体から譲渡される場合は一定のトライアル期間がある(福助の場合も「ちばわん」でトライアル期間があった)。私は申し込んだ段階で返すつもりは一切なかったが(何があってもなんとか乗り越えようと覚悟していた)、軽い気持ちでなければこのシステムを利用する価値はあると思う(ひとりが好きな犬もいるので)。

飼い主側の注意点としては、先住犬のプライドを傷つけないことだろうか。犬はかなりプライドが高いので、後から加わった方をチヤホヤすると先住犬がへそを曲げたりすることもあるらしい。なので福助を迎えた当初、わが家もその点だけは気をつけた。

そのせいか大吉の気質のおかげかは分からないが、わが家では福助とうまくやっている。というか、やりたい放題の福助を大吉が許している。だからさらにつけあがる。それでも許す。そんな大吉のことが福助は大好きで、姿が見えないだけで不安がるという関係だ。なので大変というより、そんな姿を見ていると楽しいし、賑やかになった。

2頭目は弟妹気質?

不思議なのは、大吉という兄的な存在がいると、福助がいつまでもガキンチョのままだということだ。もう8才でシニア犬なんだから、普通は落ち着いて達観するレベルになっていい頃なのに、未だに大吉にちょっかいを出して「へへへ」という顔をしている。

この現象、複数飼いによく見られるらしい。後から来た犬はいつまでも末っこ気質のガキンチョのままで、兄がたまにため息をついているという。福助の器はおチョコくらいで、懐は恐ろしく狭い。

実はこれ、人間の兄弟関係とも似ている気がする。末っ子の器はなぜか小さく、懐は狭い。姉姉弟の末っ子で育った私は、そう実感している。福助の行動を見て、過去の自分の行いを反省している。



プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。2015年、長年犬と暮らした経験から「DeLoreans」というブランドを立ち上げる。

ブログ「Another Days」
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大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雷と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。

福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。

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