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「犬の終生飼育を徹底してもらうための啓蒙活動」に力を入れる”チームうーにゃん”の取り組み

ここでは、犬と、犬を取り巻く社会がもっと幸せで素敵なものになるように活動している方々をレポートします。

今回は、不遇な状況に置かれた動物をレスキューする「チームうーにゃん」を結成した画家・絵本作家のうささんの活動について紹介します。

1回目の記事|すべての命を大切にして守っていくことが「チームうーにゃん」の信条

2回目の記事|震災で愛犬を亡くしても、その悲しみを誰にも言えなかった被災者に寄り添う活動

「新しい家庭に譲渡され、再び笑顔を取り戻した犬によって、人も幸せになれる」

「チームうーにゃん」代表のうささんとチェロちゃん(推定18才)。寝たきりの状態で飼育放棄され、うささん宅で手厚くお世話され元気に
「チームうーにゃん」代表のうささんとチェロちゃん(推定18才)。寝たきりの状態で飼育放棄され、うささん宅で手厚くお世話され元気に
「チームうーにゃん」は千葉県にある事務所兼保護シェルターを拠点として、11名のスタッフで動物の保護活動を行っています。現在、代表のうささんが力を入れているのは、飼い主さんが飼育放棄した犬を保護して、譲渡する活動と、犬の終生飼育を徹底してもらう啓蒙活動です。

「今のコロナ禍、家での生活が長く続くことから、犬を家族として迎える人が増えているのですが、途中で犬を手放してしまう人もいます。そうした犬たちは、有料でお世話をしてくれる施設などに預けられるのですが、預けたまま連絡がとれなくなる飼い主さんもなかにはいるんです。犬は自分が捨てられたことがちゃんとわかります。絶望感からゴハンを食べなくなり、病気になって死んでしまうことも。そうした不幸な犬たちを1頭でも減らしていきたいので、一度命を迎えたら飼い主さんには最後まで責任をもってほしい」そう語るうささんは、今まで、多くの保護犬たちを新しい家族のもとに送り出してきました。
虐待された過去をもつ、ももんくん(推定11才)。心臓の病気もケアして、元気になりました
虐待された過去をもつ、ももんくん(推定11才)。心臓の病気もケアして、元気になりました
鹿児島県のSさんは、2021年に1頭、2022年に2頭のミニチュア・ダックスフンドをチームうーにゃんから迎えました。「続いて2頭を迎えたのは、少しでも多くの保護犬を救いたいという息子の気持ちからでした。みんな過酷な環境で飼育されていたようですが、たくさんの愛情をかけてお世話をするうちに、3頭とも元気になり、今ではかけがえのない家族になりました」とSさん。
保護犬たちのゴハンはスタッフが交代で担当。犬たちの状態に合わせてフードも各種用意。シニア犬が多いことから投薬の管理もしっかり行う必要があります
保護犬たちのゴハンはスタッフが交代で担当。犬たちの状態に合わせてフードも各種用意。シニア犬が多いことから投薬の管理もしっかり行う必要があります
神奈川県にお住まいのEさんは、今年の3月に13才の小型のミックス犬を、4月には17才のミニチュア・ピンシャーを迎えました。「私はシニアの年齢なので、保護団体から譲渡してもらうのが難しかったのですが、うささんは、年齢面を考えてシニア犬2頭を譲渡してくれたんです。2頭ともまだまだ元気で、日々の生活が本当に楽しくなりました」とEさん。
神奈川県のEさん宅に迎えられたコーチくんとピノくん。ネグレクトされた過去を乗り越え、今は幸せに
神奈川県のEさん宅に迎えられたコーチくんとピノくん。ネグレクトされた過去を乗り越え、今は幸せに
うささんの活動によって、犬たちは再び笑顔を取り戻し、その犬たちを迎えた人も幸せになることができます。
 
最後にうささんは、「今後は、病気などで残された時間が少なくなった犬たちが、穏やかに暮らせるホスピスのような施設をつくれたら」と語ってくれました。
ポテトちゃん(推定20才)は、劣悪な環境により両目を失いました。うささんが自宅でスタッフとともにお世話をしています
ポテトちゃん(推定20才)は、劣悪な環境により両目を失いました。うささんが自宅でスタッフとともにお世話をしています
※保護犬の情報は2022年8月2日現在のものです。
出典/「いぬのきもち」2022年10月号『犬のために何ができるのだろうか』
写真/田尻光久
写真提供/チームうーにゃん
取材・文/袴 もな
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