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犬飼いの防災対策について考える~グッズ編(3)【穴澤賢の犬のはなし】

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犬飼いの防災対策について考える〜グッズ編(3)

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これまでに、もしものときに備えて『動物と共に避難するための準備と心構え』などを専門家の方に伺ったりしてきた。では、具体的にどんなグッズを備えておいたほうがいいのだろうか。今回はそのあたりのことついて、東日本大震災で救援活動も行ってきた「犬のしつけ教室DOLGY」の代表、荒井隆嘉さんに話を伺ってきた。今回は、前回に続きDOGLYプロデュースの防災グッズを紹介したい。

「あったら助かる」が集まった防災グッズ

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写真右:犬のしつけ教室DOGLY代表 荒井隆嘉さん

荒井:震災当時は、ペット用の器がなかったということが実際にありました。紙皿でもいいんですが、すぐにダメになってしまうし、かじってしまう犬もいたので、便利だなと思ったのが⑧「折りたたみ式ボウル」と⑨「組み立てトレイ」です。

穴澤:ボウルは小さいままだと小型犬で、広げると大型犬でも使えるわけですね。

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写真中央のグリーンの器が「折りたたみ式ボウル」、右(ピンク色)が「組み立てトレイ」

荒井:そうです。どちらもかさばらないので、持ち運びに便利です。

穴澤:うちは旅行なんかにはステンレスの器を持って行きますが、たしかにこっちのほうが持ち運びにはいいですね。組み立てトレイもボタン式なので外せば平たくなって運びやすいです。

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荒井:次は⑩「モントンソレイユ」というライトです。都会に暮らしていると夜でも街灯くらいありますが、震災のときは停電していましたし、夜になると本当に漆黒の闇で足下も見えなくて、歩くことすら困難でした。犬を散歩させることができないんです。

穴澤:うちもそうですが、外でないと排泄したがらない犬もいますからね。

荒井:これを犬の首輪に付けておくとピカピカ光るので、どこにいるかわかります。また人間用には⑪「手回し式ラジオライト」があると便利だなと思ってグッズの中に入れました。停電で真っ暗な状態だと道の境目もわからなくなりますし、ウンチすら拾えないので。これだと電池も不用で、1分くらい回して充電をすれば、10分程度はライトがつきます。

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穴澤:このハンドルを回すんですね。これでラジオも聞けるし、USBも付いているんですね!!

荒井:ちょっと頑張らないといけませんけど、携帯電話の充電にも使えます。電池は買おうと思っても売ってなかったりしますから。

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穴澤:あっ、サイレンも付いてるんですね。これで自分の場所なんかも知らせることができるんですか。なかなかすぐれものですね。

荒井:それとトイレシートがなかった、貴重だったと話をしましたが、避難生活が長引くと10枚入りのものでは絶対足りなくなるんです。そんなときに、⑫「洗って使えるトイレシート」があるとかなり便利なのではないかと。

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穴澤:そんなものがあるんですか。でもこれってふつうのトイレシートと素材が違うじゃないですか。この上でオシッコしてくれますか?

荒井:僕も最初、ここではやらないんじゃないかと思いました。でも今、DOGLYのしつけ教室でも使っているんですが、9割くらいの犬はしてくれます。要するに犬はシートの素材ではなくて、同じようなシチュエーションで覚えているのだなと。いつもトイレシートを置いていた場所にこれを敷くとしてくれるみたいです。

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穴澤:洗濯機で洗えるんですね。

荒井:洗えます。オシッコくらいだったらシャワーで流すだけでも大丈夫です。

穴澤:水を通さない素材なんですね。

荒井:表面は吸収しやすく、裏面は水を通しにくくなっています。一応300回洗っても大丈夫となっています。

穴澤:どうですか、プロとして実際使ってみた感想は。

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荒井:いいですよ、エコですし。DOGLYではこれを平常時も使うようにしたんですけど、コストを考えると年間何十万円と違ってきますから。

穴澤:確かに、この前トイレシート1枚の値段を計算してみたらけっこう高いなと思ったんですよ。おしっこを1回する度に10円以上かかってるじゃん!とか(笑)。

荒井:臭いも消えますしね。それにトイレシートだとビリビリに破いちゃう犬もいるんですが、このシートだと破けにくいですし、老犬になって寝たきりになってしまったら、このシートを敷いたほうがいいと思います。

穴澤:数枚持っていてローテーションすると何年も使えますよね。

荒井:そうですね。

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穴澤:このシートはふつうに売っているものなんですか?

荒井:売ってますけど、値段は高めです。今回の防災グッズの中身もそうですけど、大量に仕入れることで単価を抑えたので、これらをひとつひとつ買うとセットの値段より高くなりますね。なんか営業っぽいですが(笑)。

穴澤:僕、本気で買おうかと思いはじめています(笑)。

荒井:最後は⑬「予備のリードと首輪」ですね。最初に言ったとおり、犬が発見されたけれど首輪もリードもなかったケースが多かったので。1セットしかないと不安ですし、予備で持っておくと、首輪がないという人にわけてあげることもできますし。

穴澤:現地での救援活動を経験してこれらの防災グッズはあったほうがいいと思ったわけですよね。災害時はまずは人間優先になってしまうでしょうし。

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荒井:そうなんですよ。ただ、少し時間が経つと大きな避難所にはペット用のグッズが大量に集まったりするんですが、それが消費するエンドユーザーまで届かないという現象がありました。しばらくすると流通するようになるのですが、どうしても災害が起きてから最初の1カ月くらは混乱しているので、物資のあるところとないところが出てくるのは覚悟しておいたほうがいいかもしれませんね。

穴澤:犬といっしょにいたいから避難所へは行かないという人もいたんですか?

荒井:いましたよ。1階はボロボロだけど2階はなんとか住めるので愛犬といっしょにそこに居たり、もしくは車で寝泊まりしたり。でも、物資の配給は家単位ではなく、避難所単位なんですね。そうすると、家や車にいると物資が配られないとか、いつ配給があるのかという情報も届かなかったりして、リスクがあるんですよ。

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穴澤:置いてきぼりになるわけですね。

荒井:だから私たちに犬を預けて避難所へ行く選択をした人も居たんですが、いずれにしても、犬と暮らすうえで必要不可欠なものは最低限飼い主さんが準備しておいたほうがいいと思うんです。あとは、もしも愛犬とはぐれたときに、その犬が自分ちの犬だとわかるように飼い主さんと犬が写った写真を持ち歩いておくことをオススメします。

穴澤:それはなぜですか?

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荒井:保護をしている側からすると、その人が本当の飼い主かどうか確認できるものがあると安心なんです。「うちの犬です」「そうですか、どうぞ」と簡単に渡すわけにはいきませんし、証拠として2ショット写真があると本当の飼い主さんなんだとすぐにわかりますから。

穴澤:なるほど、そう言われればそうですね。ひとつひとつのグッズは身近で手に入るものだとしても、それが集約されている防災グッズは持っていて損はないですね。今回のお話はとても参考になりました。どうもありがとうございました。

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次回の更新は2015年1月5日です。

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