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殺処分ゼロをめざして、不幸な犬を減らす東京都の現状 vol.1

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<span style="font-size:smaller;">撮影/尾﨑たまき</span>
撮影/尾﨑たまき

人と動物との調和のとれた共生社会の実現を目指している「東京都動物愛護相談センター」(以後センター)。『いぬのきもち』本誌では、約16年前に取材をしていました。犬や猫の殺処分ゼロを目指す、センターの“今”をお伝えします。

※保護犬、飼い主さん、お話を伺った方々の情報は2017年5月10日現在の情報です

殺処分の現実を知ってもらい、最善を尽くす

<span style="font-size:smaller;">撮影/尾﨑たまき</span>
撮影/尾﨑たまき

「東京都動物愛護相談センター」(以後センター)における犬たちの収容施設は、世田谷区の本所、大田区の城南島出張所、そして日野市の多摩支所に分かれています。本所が管轄するエリアは世田谷区など10区、城南島出張所は大田区など13区、多摩支所は24市3町1村の多摩地区(八王子市・町田市は市保健所で保護)で保護された犬たちを収容します。離島で保護された犬は、島にある各保健所で収容されています。

東京都はこれだけ広いエリアを管轄しながら犬や猫の殺処分数を減らしつづけ、27年度には初めて1000頭を下回りました。しかし今でも年間816頭(27年度。うち犬は24頭)もの殺処分があるのは事実です。

同センターでは都知事が「殺処分ゼロの達成」を宣言したことを受け、飼い主さんたちに殺処分の現実を知ってもらい、関心を高めることを目指しています。ただ、職員の栗原さん、高橋さんは「『ゼロ』という数字にこだわりすぎて、動物たちに苦痛を与えることがないようにしたいです」と語りました。

「センターには事故などにあった瀕死の犬が収容されることもあります。犬にとってつらすぎる苦痛なら開放してあげることも大事な選択です」と業務担当の栗原八千代さんは話します。

持ち込みや迷子犬を減らすための取り組み

<span style="font-size:smaller;">撮影/尾﨑たまき</span>
撮影/尾﨑たまき

センターに収容される犬は、飼い主による持ち込みと迷子犬とがほとんど。みんな誰かと暮らしていた犬たちです。持ち込みに関しては、職員が飼い主さんに飼えなくなった理由を聞き、飼い主さんに代わって引き取ってくれる人を探すよう説得しますが、やむを得ない場合に限り引き取りを行っています。そのやむを得ない理由の6割が飼い主さんの健康問題にかかわることなのだそうです。

「飼い主さんには、愛犬の一生を最後まで見守る責任があります。将来起こりうることまで考えて準備をしておいてほしいです」と飼養相談総括担当の高橋真吾さんは話します。

また、センターでは災害時の迷子犬を減らすための取り組みも積極的に実施中。譲渡事前講習会などでも、災害時のための備えについて知識を広めています。講習会で教えるのは、いぬとの同行避難先や経路などの確認、防災用品の備え、迷子札や鑑札やマイクロチップなどの身元表示、ケージに嫌がらずに入れるようにするための日ごろからの訓練方法など、実践的な内容です。

「講習会は、事前に予約を受け、本所では第2木曜日、多摩支所では第1、3火曜日に開催しています」と高橋さん。日ごろから万が一の事態に備えておくことが、不幸な犬を減らすことにもつながるのです。


「東京都動物愛護相談センター」職員の栗原八千代さん(左)と高橋真吾さん(右)。動物の保護管理譲渡のみならず、飼養相談を受けたり、動物愛護のイベントを行ったりと、業務内容は幅広い

2回目の記事はコチラから>>

いぬのきもちWEB MAGAZINE|民間団体との連携により殺処分を減らしてきた東京都の活動 vol.2

出典/『いぬのきもち』2017年6月号
取材・撮影・文/尾﨑たまき

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