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保護犬の殺処分問題解決のカギを握る「フォスター」とは
フォスターの心得を学べる、ベーシックプログラム
活動スタート時、「フォスターアカデミー」の中のベーシックプログラム(フォスター認定講座)受講者は、1クラス5名ほどしかいないときもあったそうですが、今では認知度が上がり、20名ほどに増加。
プログラムの内容も、当初の内容から随時更新しているとのこと。
「フォスターはあくまで一時預かり。
新しい飼い主さんが見つかるまでの存在です。
つまりいつかは、預かっている犬と離れるときがくるんですね。
そのあたりの心得を含め、自宅で保護犬を預かるために必要な知識と最新情報を、全6回の講座で学んでもらいます」
と松原さん。
プログラムを通じて仲間と犬のことを語り合える
全6回の講座中、最初2回の座学では、獣医師やしつけトレーナー、フォスターの先輩など、経験豊富な講師陣が体験を交えながらレクチャー。
これだけでも充分な内容ですが、さらに実際、動物保護団体へ出向いてボランティア活動を体験してもらう講座も設けているそうです。
「このプログラムに参加すれば、学べるだけでなく、同じ志をもった仲間ができます。
犬について、思っていることをあれこれと話せる仲間ができることは、受講された方にとって大きな糧となっているようです」
と堀江さん、松原さんは言います。
犬のことをもっと知るために、公開講座へ参加する方法も
すぐには先述のベーシックプログラムを受けられなかったり、一時預かりのボランティアができなかったりしても、何かしら活動に参加したい、サポートしたい、学びたいと思っている人たちが受講しているとのこと。
これまで35回開催し、のべ1500人もの人が受講したそうです。
保護犬の置かれている現状を広めることも“フォスター“
撮影/@yOU(河崎夕子)
そもそも財団では、犬を預かることだけがフォスターだとはとらえておらず、たとえばチャリティーグッズを作るボランティアも、保護犬の置かれている現状を広めることも、広義にフォスターとしてとらえています。
そのため、「フォスターアカデミー」内の一活動として、セミナーが開催されているのです。
もちろん、ベーシックプログラムやセミナーを受けなくても、動物保護団体などから保護犬を一時的に預かるボランティアはできるでしょう。
しかし犬を取り巻く環境を知り必要な知識を身につけてからフォスターを始めたほうが、よりアニマル・ウェルフェアに則ったボランティアができるに違いありません。
※各情報は2019年10月9日現在の情報です
出典/「いぬのきもち」2019年12月号『犬のために何ができるのだろうか』
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