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霧氷の世界【穴澤賢の犬のはなし】

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先週末は、久しぶりに山の家に行ってきた。原村周辺は少し前に雪が積もったらしいから、密かに期待していた。いつものように、渋滞を避けるため金曜の仕事が終わってから出発し、夜遅くに山の家に到着した。

期待した雪は

しかし、雪はほとんど溶けていた。ドッグランにもわずかに残るだけで、雪遊びができるほどではなかった。残念でした。なかなかタイミングが合わないね。雪はなかったが、山の家周辺は霧が立ち込めてホラー映画のような雰囲気だった。

翌朝外へ出てみて驚いた。家の前にある村営林の木々が白くなっていた。「もしかして夜中に雪でも降ったのか?」と思ったが、路面に雪は積もっていない。なのに木が白く染まっている。なんだこれは?

白く染まった木々

調べると、これは「霧氷(むひょう)」といって、氷点下で枝についた霧が凍る樹氷の一種らしい。そんな現象があるのか。山の家で3度目の冬だが、初めて見た。写真ではうまく伝わらないのが残念だが、実際に見るとすごく綺麗なのだ。しばらく呆然と眺めてしまう。

氷点下といっても、マイナス2℃くらいで、たいして寒くない。むしろいつもはマイナス15℃くらいになるので暖かいくらいだった。おそらく、気温とか湿度とか、霧の濃さとか、様々な条件が重ならないと見られないのだろう。

散歩で近く歩いても、幻想的な景色だった。ときおり、わずかに風が吹くと、木についていた小さな氷が宙を舞ってキラキラ輝く。それがなんとも美しい。それも写真では上手く撮れない。日が昇るとあっという間に溶けてしまうのだろう。いいものが見られた。

大福は、そんな景色はどうでもいいようだったが。



プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。2015年、長年犬と暮らした経験から「DeLoreans」というブランドを立ち上げる。

ブログ「Another Days」
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大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雷と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。

福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。

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