犬が好き
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ペット同伴入居可能な特養、犬たちの暮らしぶりを聞いた
ホームにいる犬たちの暮らしぶりとは?
入居者さんのペットも高齢であることが多いため、健康管理は提携する動物病院によってしっかり行われています。
また、トリマーの資格を持つ介護スタッフがいることから、定期的なトリミングも受けられます。
ホームの敷地には広いドッグランがあり、犬たちにとっても快適で、イキイキと過ごせるホームなのです。
心から犬を愛する介護スタッフによる犬たちへの手厚いケア
それにしても、ここで働く介護スタッフさんは、入居者さんのお世話の上に、犬たちのお世話が加わり、さぞ大変なのでは?という疑問がわきます。
「ここの介護スタッフたちは大の犬好きなんです。みんな自宅でも犬と暮らしていて、『家でも職場でも犬とふれあえるなんて、こんなにうれしいことはないです!』と言ってくれるんですよ」
そう答える若山さんも、自宅では3頭のチワワと暮らす大の愛犬家です。
重度の認知症を患った人が、犬によって変わった!
「今まで私は、犬たちの力によるたくさんの奇跡を見てきました。
たとえば、重度の認知症を患って入居されたTさんは、話すことも感情を表すこともできませんでした。
それが、ホームの犬たちとふれあうことで、犬が好きだった自分のことを思い出し、徐々に症状が改善されて、最後には笑って犬の名前を呼ぶまでになったんです。
それを見たTさんのご家族は、涙を流して喜ばれていました」
犬にとっての幸せは、いつも飼い主さんのそばにいること
ただ、入居者さんに寄り添い、いっしょに生活を楽しんでいるだけなのです。
最後に若山さんは、
「入居者さんも犬たちも『ただいしょに暮らすこと』が幸せなんです。
私は自分の言葉でこれを『伴侶動物福祉』と呼んでいます。
これからも多くの入居者さんと犬を迎えていければと思っています」
と語ってくれました。
※掲載されている写真は、施設スタッフが撮影したものです。
掲載するにあたり、施設側およびご家族の許可をいただいています。
※各情報は2020年10月9日現在の情報です。
出典/「いぬのきもち」2020年12月号『犬のために何ができるのだろうか』
写真提供/さくらの里山科
取材・文/袴 もな
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