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ある高齢者と愛犬の忘れられない悲しい出来事から誕生した、犬と暮らせる「特別養護老人ホーム」

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社会福祉法人が運営する特別養護老人ホーム「さくらの里山科」。
ペット同伴で入居でき、保護犬も迎えているこの施設の取り組みについて紹介します。

広大な施設内に犬とともに暮らせる区画がある特養

左が当ホームの看板犬・文福くん。ホーム内の犬と暮らせる区画では、入居者さんたちの笑顔が絶えません。

神奈川県横須賀市にあるさくらの里山科(以下ホーム)は、社会福祉法人が運営する特別養護老人ホームとしては、全国で唯一のペット同伴可の施設です(横須賀市調べ)。

4階建ての広大な施設内には、居室10室からなるユニットと呼ばれる区画が合計12あり、ユニット1~2が犬と暮らせる区間、ユニット3~4が猫と暮らせる区間になっています。

現在、犬と暮らせるユニットには、入居者さんとともに来た犬が7頭、保護施設から迎えた犬が3頭暮らしています。

ある高齢男性と愛犬の、忘れられない出来事

今回お話を伺った、さくらの里山科の施設長・若山三千彦さん。

犬といっしょに暮らせるホームを作ることは、施設長の若山さんの長年の願いでした。

「ホーム設立の前、私たちは高齢者の訪問介護をする事業などを運営していました。
そのとき、在宅介護を担当していた一人暮らしの男性高齢者Sさんとペットの犬との、忘れられない悲しい出来事があったんです」
と若山さんは、当時を振り返ります。

Sさんは、ミニチュア・ダックスフンドのレオくんと10年以上いっしょに暮らしてきました。
あるとき、Sさんは健康状態の悪化により介護施設に入居せざるをえなくなりました。
当時、ペットとともに入居できるのは、民間企業による高額な有料老人ホームのみ。
Sさんには、ペット不可の特別養護老人ホームに入る以外、選択肢はありませんでした。

悲しい出来事をきっかけに、ペット可施設の立ち上げを決意

入居者の飼い主さんが先に亡くなってしまった、ポメラニアンのチロくん(14才)。今はホームの愛犬に

「Sさんには、犬を託せる親族もいなかったので、結局レオくんは保健所に送られることになったんです。
レオくんを失ったSさんは、施設に入ってからは後悔と悲しみで毎日泣いて暮らし、体調もみるみる悪化して半年後に亡くなってしまいました」

若山さんは、こんなつらい経験を高齢者、そして犬にもさせてはいけないと、当時準備を進めていた「さくらの里山科」をペットと入居できるホームにする決意をしたそうです。


次回は、ホームがいちばん最初に迎えた保護犬で、「奇跡の看取り犬」とも言われているミックス犬の文福くんについてご紹介します。



※掲載されている写真は、施設スタッフが撮影したものです。
掲載するにあたり、施設側およびご家族の許可をいただいています。

※各情報は2020年10月9日現在の情報です。

出典/「いぬのきもち」2020年12月号『犬のために何ができるのだろうか』
写真提供/さくらの里山科
取材・文/袴 もな

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