愛犬が耳をピーンとしていたり、ぺたんと寝かしていたりすることはありませんか?犬は耳の動きでもそのときの気持ちを表しています。今回は、獣医師の増田宏司先生にうかがったお話をもとに、犬の耳が「ピーン」としているときと、「ぺたん」としているときの気持ちについて解説します。
耳をピーンとするのはなぜ?
気になる物音や飼い主さんの気配を感じたときなど、何かに興味を示したり、注意したりしているときに耳をピーンと立てることがあります。垂れ耳の犬の場合も、耳のつけ根が中央に寄せられたり、耳全体が持ち上がったりしているときは、耳がピーンとしているのと同様のしぐさです。
初めて聞く物音が聞こえたときや、音の正体を確かめようとしているときは、表情がこわばることも。反対に、大好きなおやつがもらえそうなときなどは、耳がピーンとするしぐさに加えて、口角が上がるなど明るい表情に。
耳がピーンとしているときは、表情やしっぽなどほかの部位とあわせて総合的に判断すると、どんな気持ちか読み解くことができるでしょう。
耳をピーンとしているときは指示しつけがおすすめ
飼い主さんに向かって耳をピーンとしているときは、犬の集中力が高まっているので、指示を聞きやすい状態にあります。そのため、そんなときは指示しつけの練習をしてみるのがおすすめです。
耳をぺたんとするのはなぜ?
愛犬が飼い主さんのそばにいるときに、耳をぺたんと倒して穏やかな表情をしていたら、それは「そばにいて落ち着くな~」といった信頼や友好の気持ちなどを表しています。
愛犬が耳をぺたんと寝かせながら飼い主さんを見上げるときは、「かわいがってほしいな」と思っている場合も。また、ほかの犬に向かって耳をぺたんとしているときは、相手に敵意がないことを伝えている場合もあるようです。
垂れ耳の場合は、耳のつけ根をよく見てみると動きがわかりやすいかもしれません。
耳以外の状態も合わせて気持ちを判断しよう
耳をぺたんとするしぐさは、信頼や友好の気持ちを表現している場合が多いようですが、なかには緊張や恐怖を覚えている場合も。しっぽの動きや表情もあわせて、総合的に愛犬の気持ちを判断するようにしましょう。
犬のそのときの気持ちは、耳にも表れていることがわかりました。日頃からしっぽや表情だけでなく、耳の動きにも注目してみてくださいね。
参考/「いぬのきもち」2018年1月号『犬のオモシロ習性図鑑VOL.08 耳をピーン!とする』(監修:獣医師 獣医学博士 東京農業大学農学部バイオセラピー学科(伴侶動物学研究室)教授 増田宏司先生)
「いぬのきもち」2018年11月号『犬のオモシロ習性図鑑VOL.18 お耳ぺた~ん♡』(監修:獣医師 獣医学博士 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授 増田宏司先生)
文/hare
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。