寒い冬、犬は暑い時季よりもどうしても水を飲む量が少なくなりがちです。しかし飲水量が減ってしまうと、病気につながるおそれも。
今回は、動物病院院長の野矢雅彦先生監修のもと、冬でも犬の飲水量をキープさせるポイントを解説します。
ウエットフードを取り入れる
1日数回に分けて与えるドライフードの1回分を、ドライより水分含有量の多いウエットフードに替えてみるのもおすすめです。噛む回数が少なくなりがちなので、歯垢がたまらないよう歯みがきなどのデンタルケアも忘れずに。
ドライフードをふやかして与える
ふだん食べているドライフードに水やぬるま湯を加えて、少しふやかして与えましょう。食べない場合は、少量から少しずつ水分量を増やして。このとき、加えた水分量も把握しておきましょう。
水に愛犬好みのニオイ・味をつける
飲み水の味を変えることで飲むようになる犬も。犬用ミルクやはちみつ、肉のゆで汁など、愛犬が好む味を少量加え、普通の水と飲む量を比べてみましょう。ただし、味つきの水はカロリーに気をつけ、また傷みやすいのでまめに取り替えて。
※はちみつはごくまれに中毒を起こす場合があるので、子犬や免疫力が落ちている犬には与えないようにしましょう。
給水器はボトルタイプよりボウルがおすすめ
犬の体の構造上、顔を上げて水を飲むボトルタイプだとあまり飲まない犬も。出てくる水の量も少なめです。ボウルタイプは犬にとって飲みやすいので、給水器を替えることも飲水量アップにつながる可能性があります。
ボウルの高さを変えて飲みやすくしてみる
シニア犬や関節痛のある犬にとっては、頭を下げて水を飲む行為自体が痛みを伴うためにつらい場合も。関節に負担をかけないよう台にボウルを置いて、頭を下げなくても水が飲みやすい環境をつくるのもおすすめです。
室内の水飲み場を増やしてみる
無意識に飲水量が増えるよう、室内の水飲み場の数を増やしてみましょう。水を取り替えるタイミングをずらすことで、常にどこかしらには新鮮な水があるという状況にするとさらに○。味を変えた水を置いてもよいでしょう。
水の温度が好みでなかったり、ホコリや被毛が入った水は飲まなかったりという場合も。水を替えるときは容器をきれいに洗い、温度の違う水を置いてみるなどの工夫をしても。
活動量が減ったり体温調節をあまりしなくなったりして、水を飲まなくなりがちな冬。しかしちょっと工夫することで、意識的に水分をとらせることは可能です。
今回ご紹介した内容も参考に、愛犬がしっかりと水分補給できるよう、サポートしてあげてくださいね。
お話を伺った先生/野矢雅彦先生(ノヤ動物病院院長)
参考/「いぬのきもち」2020年1月号『冬も上手に水分補給しよう! 水を飲む量が減ると起こる不調・病気』
文/kagio
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。