犬と暮らす
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犬がウンチをする前に活発に動き回るワケは? ナゾ行動の理由を獣医師が解説
また、飼い主さんができる愛犬のウンチの健康チェックのポイントや、犬の便秘事情についても、くわしく解説してもらいました。
犬がウンチの前に活発に動き回るワケ
「犬は排便前に走り回ったり興奮することがありますが、排便の際は腸が動くので、その違和感によるものかもしれません。
あるいは、消化管の活動が落ちていたり、脱水等でウンチが固いなどの理由でウンチが出づらい犬も、消化管の運動を促すために排便前に走ることがあります。
ただし、健康な犬でもよく排便の前に走り回ることがあるため、異変のサインかどうか見極めるのは難しいでしょう」
犬のウンチを見てわかる健康チェック
「ウンチの頻度・固さ・色・量をチェックし記録しておくと、不調のサインに早い段階で気がつきやすいのでおすすめです。健康なウンチの目安は、下記を参考にしてください。
- 頻度→1日2回〜3回が目安に。
- 固さ→つまんでも崩れず、トイレシートにも跡が残らない固さがベストです。
- 色→こげ茶、茶褐色、黄土色なら問題ありません。真っ黒やグレー、白、赤色が混じったウンチが出たら要注意。
- 量→普段から観察をして、平常時の量を把握しましょう。
- ニオイ→毎日のウンチのニオイをチェック。いつもよりも強い、生臭いなど普段のニオイと異なる場合は、SOSのサインです。
犬の便秘について
「そうですね。便秘の場合は、食欲が落ちたり、元気がなくなるなどの症状が出てきます。ほかにも、『嘔吐』や『しぶり』などの症状が伴うことがあります。
しぶりとは、便意や腹痛があるのにうまく排便ができなかったり、ウンチが少量しか出ない状態のことです。何度もトイレに行ったり、排便姿勢をとっているのにウンチが出ない場合は、この状態も考えられます」
「水分量の少ない粒状のコロコロしたウンチが出たら、便秘の可能性があるでしょう。
1日程度の便秘であればとくに問題ありませんが、そのまま放っておくと腸が便の水分をどんどん吸収し、便が固くなってさらに便秘が悪化することも。注意して見てあげましょう」
犬が便秘になる原因は?
「たとえば…
- 水分の摂取量が不足している
- フードを違うものに変えた
- 運動不足の日が続いている
- 腸内環境が悪化している
- 引っ越しなどの環境の変化でストレスを感じている
- シニア犬になり体力の衰えによって水を飲みに行くのを面倒がり、水分不足になってしまう
- 会陰ヘルニアや消化管腫瘍などの病気が関係している
便秘気味の犬にしてあげたい対策は?
「たとえば、食事をウェットフードに変更したり、ドライフードに水を加えたりして、積極的に水分を取らせてあげてください。また、お腹の調子を整えるためのサプリメントを与えてみるのもよいでしょう。それでも便秘が長引くようであれば、動物病院を受診してください。
排便回数やウンチの形状には、犬によって個体差があります。先述のように、飼い主さんは日頃から愛犬の排便状況を記録しておき、いつもの状態と違う場合にはすぐに気づいてあげられるとよいですね」
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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