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犬の”お姉さん座り” これって座り方のクセ?注意するべき犬の座り方とは
犬の座り方で足を崩したりお姉さん座りのようにみえる場合「この座り方はクセ?」「足が痛いの?」と心配することがあるかもしれません。
犬の注意すべき座り方について、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生が解説します。
犬の座り方の変化に注意
犬は関節の痛みなどがあると、突然座り方が変わることがあります。
例えば、
- 急にお姉さん座りをするようになった
- 子犬の頃から座り方に特徴がある
加えて足を引きずる、痛がる、歩き方や立ち姿がおかしいなどの症状があれば獣医師に相談しましょう。
座り方の異変だけで病気かどうかを診断することは難しく、整形外科的な検査や歩行検査、レントゲン検査などから総合的に診断されます。このため、まずは動物病院を受診することが大切です。
成長期の座り方の異変に注意
子犬は関節が柔らかく、筋肉もしっかりついていないので、横座りしているようにみえることがあります。
成長期に座り方の異変がみられる場合は、定期的に診察を受けるとよいでしょう。
犬の座り方に異常がある場合に考えられる病気
犬の座り方に異常があるとき、後肢の場合、若齢の小型犬だと膝蓋骨脱臼、レッグカルベペルテス、大型犬だと股関節形成不全が原因の可能性があります。他にも関節リウマチなどの関節炎や前十字靭帯断裂などが原因でも座り方に異変がみられます。
また、破行や片足だけ負重が弱い、片方だけ筋肉が薄い、ウサギ跳びのような歩様をする、腰を大きく振って歩くなどの症状もみられることがあります。
前肢に異常がある場合では、手首が内旋するガニ股様になっていると骨の成長異常を起こしている可能性もあります。
座り方に特徴がみられやすい犬種もいる
犬種によっては座り方に特徴がみられやすい犬種もいます。例えば、ジャック・ラッセル・テリアでは、飼い主さんの間で呼ばれることがある、通称「ジャック座り」という足を崩した座り方があります。
この「ジャック座り」については、健診で関節に病的な要因がなく、痛みがなければ生活に問題はないと考えられています。
ただし、
- 足をひきずる
- 散歩を急に嫌がる
- 運動量が減る
などの症状がある場合は注意が必要です。
対策としては、フローリングなどで滑らない工夫をするとともに、動物病院を受診して関節に異常がないかを確認することで安心して生活できるでしょう。
座り方にクセがあるコもいる
人も犬も体のバランスが整っている方が姿勢が美しいといわれますが、左右差やクセが出ることは自然なことです。犬によっては座り方にクセがあるコもいるでしょう。
一般的に、犬が足を横に崩す座り方は、楽な姿勢や座り方のクセであることが多いです。このため、足を崩した座り方をするからといって必ずなんらかの病気があると判断できるものではありません。
愛犬の座り方や姿勢の異変に早く気が付くことができるように、日頃から様子をよく観察することが大切ですね。
(監修:いぬのきもち獣医師相談室獣医師・岡本りさ先生)
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
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