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【獣医師監修】犬はなぜ拾い食いをするの?しつけで防ぐ方法とは

みなさんは愛犬の「拾い食い」について考えたことはありますか?家の中やお散歩の道中は、人が思う以上に危険物が潜んでいます。今回は、犬が拾い食いをしてしまう理由と、拾い食いを防ぐための対策についてご紹介します。

犬はなぜ拾い食いするの?

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犬を飼育するうえで気をつけるべきことの一つに「誤飲・誤食」があります。そもそも犬はどのような理由で拾い食いしてしまうのでしょうか。
その背景には、1歳半までの飼い主さんのしつけが関係していました。1歳半まで誤食することのない犬は、その後もしない傾向にあるそうです。逆に1歳半まで誤食することの多い犬は、それ以降も拾い食いのクセが抜けないそう。つまり、人の食べ物を与えない、ゴミ箱を管理するなどの幼犬期のしつけが関係しているというわけです。逆に言えば飼い主さんの努力で、ある程度は拾い食いを防ぐことができます。

拾い食いは必ず防ぐようにしよう!

拾い食いをやめさせなければならない理由は、主に以下の3つです。

感染症にかかる危険性

他の動物の便などを食べてしまった場合、そこから寄生虫や回虫などの感染症にかかってしまう場合があります。拾い食いをしたあとに下痢などの症状がみられる場合は要注意です。

体調不良になってしまう

口に入れたものが普段食べなれていなかったり、体質に合わなかったりした場合にも、嘔吐や下痢などの症状が出ることがあります。

最悪の場合、命にかかわることも

犬にとって毒性のあるものや、腐っているもの、喉に刺さると危険なものなどを誤食してしまうと、体調を崩すだけでなく、命の危険性にもつながる恐れがあります。

家の中での拾い食い防止策

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年末年始やイベントごとなど、大勢の人が自宅に集まる際には、拾い食いのリスクも上昇します。そのなかでも、特に注意が必要なのものをご紹介します。

  • 焼き豚のひも
  • ひもが腸に絡まってしまうと、腸の運動に連動して動くため、内側が傷つけられてしまいます。ひどい場合は小さな穴が多数空いてしまう可能性もあるので、お中元やお歳暮などでハムなどをもらった際はフタ付きゴミ箱などに処理しましょう。

  • カニやエビなど甲殻類のから
  • 甲殻類のからはとがっているため、口の中や内臓を傷つけてしまいます。特にカニは剥きながら食べるため、テーブルに置きっ放しにしやすいですよね。少し面倒かもしれませんが、適度に処理するようにしてください。同じく鶏肉などの骨も放置しないようにしましょう。

  • 使用済みティッシュ
  • 飼い主さんが使ったティッシュには飼い主さんのニオイがついており、犬からすると魅力的に映ります。もちろん来客時以外にも注意が必要ですが、大勢が集まって注意散漫になりがちなときこそしっかり管理しましょう。


ほかにも、「子供用のおもちゃ」「クッション」「使い切りカイロ」など、気をつけなければならないものはたくさんあります。ゴミ箱はフタつきのものを用意する、床は常に何も無い状態をキープする、お客さんにも注意してもらうように言っておくなど、最大限の準備をしておきましょう。

家の外での拾い食い防止策

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愛犬との楽しいお散歩中も、実は危険が潜んでいます。愛犬家のみなさんならすでにご存知かもしれませんが、もう一度危険物を確認していきましょう。


  • 釣り針
  • お散歩ルートに河原が含まれている方は要注意。周辺で釣りをした人が忘れていたり、釣りスポットでなくても流れ着いたりすることもあるので、注意して歩きましょう。釣り針には「返し」がついているため抜きづらく、消化管を傷つけてしまうおそれがあります。

  • 道端の小石
  • 道中に転がる「小石」にも拾い食いのリスクがあります。いくらなんでも注意しきれないという声が聞こえてきそうですが、普段から小石を使って遊んでいる犬だと、遊んでいるうちに飲み込んでしまう可能性があります。胃にたまると小腸の入り口にフタをしてしまう恐れがあるので、よく見守ってあげてください。

  • ガラスの破片
  • 見た目からも分かるとおり、ガラスの破片にも注意しましょう。ガラスは薄く透明なので天気が悪い日などはどうしても見逃してしまうかもしれませんが、「落ちている可能性がある」と肝に命じておくだけでも発見の確率は高まりますよ。誤って飲み込んでしまうと、口内や消化管を傷つけてしまいます。


ほかにも「ヒキガエル」や「ネズミ」の死骸などにも注意しましょう。ネズミは殺鼠剤(さっそざい)を使われた可能性があり、ヒキガエルには毒が含まれます。散歩中の拾い食いを防ぐためには、ゴミなどが落ちていない道の真ん中を選び、常に5m程度先をチェックしながら歩くように心がけてください。歩きスマホなどは無論NGです。

しつけで拾い食いを防止する方法とは?

ここでは、愛犬が誤食しようとしているときに役立つしつけの方法をご紹介します。まずは愛犬が普段好きなおもちゃで遊んでいるとき、飼い主さんが手に持ったおやつのニオイをかがせて、おもちゃとおやつを「交換」できるように事前にしつけておきます。この「交換」のしつけを覚えさせておけば、万が一ゴミなどの食べてはいけないものをくわえていても、おやつと交換することで事前に誤食を防ぐことができるでしょう。

拾い食いによって誤飲・誤食してしまったときの対処法

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し上述したものやボタン電池、保冷剤、乾燥剤など、危険性の高いものを拾い食いしてしまったら、急いで動物病院へ電話し「なにを」「どのくらい」飲み込んだか落ち着いて説明してください。病院に到着するまでに、獣医さんが対処法を考える時間が生まれます。緊急性が高いからこそ、落ち着くべきなのをお忘れなく。もし誤飲・誤食したものが手元にある場合は持参してください。

愛犬の誤飲・誤食を防ぐためにも、普段から「拾い食い」しづらい環境をつくり、自宅に大勢集まる時やお散歩中などは、愛犬の行動に目を光らせておきましょう。
参考/「いぬのきもち」2017年1月号『年末年始に注意したいシーンを知っておこう キケン!誤食リスクMAP』(監修:ドン・ペット・クリニック院長 重田洋一先生)
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/AzusaS
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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