犬と暮らしていると、「なんでこんなことをするんだろう?」と思うような、不思議な行動を見かけることがありますよね。そこで今回は、犬が暮らしのなかで見せる4つの不思議な行動とその理由について、獣医師の増田宏司先生に教えていただきました。
壁紙や段ボールをかじって食べる
犬が壁紙や段ボールをかじって食べるのは、退屈しのぎに噛んでいたときに「やめなさい!」などと声をかけられた経験から、壁紙や段ボールをかじれば飼い主さんが相手をしてくれると覚えてしまったのかもしれません。
また、単純に、壁紙や段ボールなどを噛みちぎる行為が楽しいという場合もあります。
ゴハンや散歩のときなど決まった時間に鳴く
犬には時間が経過したという概念が、あるともないともいわれています。ゴハンや散歩のときなど、いつも決まった時間に催促するように鳴くのは、飼い主さんの生活リズムや生活パターンを覚え、雰囲気を察しているためと思われます。
何もないところをじっと見つめる
犬のもつ聴力自体は人の6倍の感度、音としてキャッチできる範囲は人の4倍といわれています。犬が何もないところをじっと見つめてしきりに吠えるのは、聴覚がすぐれている犬だけに聞こえる音に反応していると考えられます。
たとえば、部屋の壁の外に猫や鳥などがいて、その物音が聞こえているのかもしれませんね。
ほかの犬のオシッコをなめようとする
犬が散歩中などにほかの犬のオシッコをなめようとするのは、オシッコに含まれるフェロモンを確認するためです。多いのは、オスがメスのオシッコをなめるケース。
メスが発情期を迎えるとオシッコにフェロモンの成分が含まれるため、オスはオシッコをなめて、交配に適した時期を確かめているといわれています。
犬の習性や行動の理由を理解して、何が愛犬にとって望ましいことなのかを考えることが大切です。愛犬が楽しいと思える時間を飼い主さんがたくさん提供してあげてくださいね。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 獣医学博士 東京農業大学農学部バイオセラピー学科(伴侶動物学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2018年3月号『犬は夜行性?遠吠えで仲間を呼ぶ?気になる習性の真偽に迫ります! 犬の習性 コレってホント?それともウソ?』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。